土曜日版の様子のページ
2015年11月~2016年1月にかけて行われた
子育てコースのフォローの会として、
「土曜日版 楽笑会」を立ち上げました。
この会は、コースのメンバーさんだった藤井さんが
お世話くださっています。
毎月の記事も藤井さんの手によるものです。
どうぞ、お楽しみください。
楽笑会土曜日版の問合せは、藤井さんまで。
ようこそ
楽 笑 会
土曜日版 2017年
1月
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2月
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3月「桃太郎ワーク(お芝居編)」
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4月
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5月
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6月
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7月
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8月
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9月
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10月
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11月
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12月
(この記事の中に出てくる「パセージ」、「パセージ・プラス」は一般財団法人野田俊作顕彰財団 Adler Institute Japanの商標です。
青字は「パセージ」(野田俊作著)または「パセージ・プラス」(野田俊作著)からの引用です)
土曜日版 楽笑会 12月
楽笑会のみなさま
寒い日が続いていますが、みなさま、おかわりありませんか。
さて、12月の楽笑会だよりをお送りします。今月は、8名(女性5名、男性3名)の方が参加してくださいました。ありがとうございました。久しぶりに、あるいは遠方から、おいでくださった方など、たくさんの方々にお会いできて、うれしかったです。
今月の内容
♪1.前回の復習
♪2.「みなさん、今年一年、どうでしたか」
♪3.「来年は、どんな年にしましょうか」
♪4.来年の予定
♪1.前回の復習
前回参加してくださったTさんとKさんに、前回の学びや、その後の様子などを伺いました。
Tさんは、あるお客さまとのおつきあいを「仕事のタスク」と考えて、行動したときのことをお話してくださいました。仕事の話に集中すると決めると、話題がそれていきそうになったときには、ビジネスライクに電話を切ることができたそうです。いままでは、ズルズルと長電話にならざるを得なかったとのことですが、そのときは、ご自分でそう決めて実践されたそうです。「そうせざるを得なかった」から「自分でそう決めて行動した」へという感覚の変化があったことをお話くださいました。
Mさんは、この話を聴いて、ご自分の体験をお話してくださいました。Mさんはこのとき、Tさんのお話でいうところのお客さまで、その立場からの体験談でした。あるときMさんは、電話をかけるときに、「本題のみ話そう」と決めて話をしていたのですが、知らず知らず脇道にそれてしまいました。そのとき、相手の方が、「では、お話をもとに戻しまして」と、うまく引き戻してくださったそうなんですね。そのセリフを聞いたとき、Mさんは、「ああ、話が、それかかっていたんやな」と気づかれたそうです。そして、Tさんに、「そういう話の仕方もあるよ」と、アドバイスしてくださいました。
この他に、「Tさんは、とても話しやすい雰囲気があるからね」というご意見もありました。相手の方は、仕事の話だけでなく、Tさんとの会話を楽しみたい気持ちがあるのかもしれません。「Tさんは、どんな方でも大きくやさしく包み込んで、受け入れることのできる能力をお持ちなんでしょうね」と、笑いがこぼれる一幕もありました。
次は、Kさんのお話です。Kさんは、いっとき家族がバラバラになって、ご自分も気分的にそうとう沈まれたときのことから、今また、家族がひとつになって歩み始めようとしているまでの、この1年弱のできごとを、お話してくださいました。
親として子どもの問題をどうしたらよいかわからないまま抱え込んでいた不安、すがる気持ちで参加した楽笑会で学んだ代替案の「すべて」を実践したこと、それでもうまくいかなかったときの「行き場のない、悲しい気持ち」、やがて時の経過とともに少しずつ受け入れられるようにもなっていったこと、ともに学ぶ仲間たちへの感謝、そしてやっぱりやさしく温かい家族……。どのお話も、心打たれるものでした。
家族の「一人」の問題は、家族「みんな」の問題です(これは、主に
「パセージ・プラス」
で習います)。だからこのお話は、一人ひとりの成長の物語でもあるけれど、家族共同体の成長の物語でもあるんですよね。
確かに、
「パセージ」
では、「まずは、あなた自身が変わりましょう」と、学びます。自分の成長が、大きなテーマなんですね。けれど、そこでとどまるものではありません。その先に目指していることがあります。
それは、「みんなの幸せ」です。
Kさんのお話は、まずは、家族の一人の課題として始まるのですが、それは、家族の課題ともなり、家族一人一人がいろんな思いや感情をいだきながら、学びあって成長して、みんなで解決していこうとするものでした。いわば、家族の成長物語だったんですね。
♪2.「みなさん、今年一年、どうでしたか」
今年最後の例会ということで、今月の楽笑会では、「ふり返り」というテーマを掲げてみました。メンバーさんが、どんな一年を過ごされてきたのか、どんな変化があったのか、そういうお話って、あまり聴くチャンスってないように思うのですが、こういうお話って、きっと、みんなの力になるだろうと考えたんですね。
参加してくださっていたメンバーさんは、どんなふうにふり返ってくださったでしょうか。メンバーさんから感想文が届いていますので、ご紹介したいと思います。
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先月に続けて今月も参加しました。
それで、先月のこと、その後家族みんなで久しぶりに楽しい時間を過ごせたことを報告できて、良かったです。あたたかい言葉、たくさんありがとうございました。
それから藤井さんの提案で、今年の思い、来年の思いをみなさんから聴けて良かったです。
私は、今年深刻なマイナスの感情がいっぱいだったので、無理にでもプラスを意識しましたが、そううまくはいかなかったので、来年は少し力をぬいて、楽しいことや良いことを見つけて、穏やかに、自然にプラスの感情がわくように、私といると、安心だと思ってもらえるように過ごしたいと話しました。
みなさんに宣言することで、よし!と思えたので、今年の良い締めくくりになりました。ありがとうございました。
最後に私が持参した、しりとりのカードゲーム(ワードバスケット)で、みなさんと大笑いできて嬉しかったです。さすが北風さん1位!柔らか頭です。
私のあがりのワードは『さぶいぼ』12月らしいけれど、素敵な言葉で終わりたかったです(笑)
ではまた来年も、できるだけ参加します。よろしくお願いします。(滋賀 Kさん)
久しぶりのKさんにお会いでき、直接子どもさんのその後のお話が聞けて良かったです。
私の今年は、北風リーダーのおかげでサブ研修をさせて頂き、リーダーになることが出来ました。藤井さんはじめ楽笑会のメンバーさんの、ご協力ありがとうございました。
そして、次男からの子離れ、課題の分離、の整理が出来たことが大きかったです。
学歴がなくても、個人事業主になった次男。凄いなぁと思います。これからも応援して行きたいです。あんなに苦しい時期があったからこその、喜び倍増です。
次男にとっても私にとっても、今があるために必要な時間だったと今なら思えます。
私は毎日、倉吉のメンバーさんがお作りになった「アドラーカード」を引いています。私の好きなカードは、子どもにとっては、家族が世界のすべてなのだ」と「人の行動の95%は正しい行動である。しかし私たちは、当たり前だからとそれを無視してしまう。わずか5%しかない負の行動に着目してはいけない」です。
楽笑会で出た話題に、ワタシの中でちょっとヒットしたので、書かせていただきました。 私自身も、家族にとって居心地のいい家庭にしたいと思っています。そのためにワタシに何が出来るのか。
Kさん、カード遊び楽しかったです。早速アマゾンで注文しました。お正月が楽しみです。ご紹介ありがとうございました。
今年も色々とお世話になりありがとうございました。どうぞ皆様も良いお年をお迎えください。
そして来年もよろしくお願いいたします。(大阪 Yさん)
今月もありがとうございました。
久しぶりの土曜日版でしたが温かく迎えてくださってうれしかったです。
素敵なKさんファミリーのお話に、いつかはうちもみんなでご飯食べたり、話したりできたらといいなと思いました。
明日は主人と、長男の懇談に行く予定です。受験も何もせずこのまま家で引きこもると言う長男のことを担任の先生から聞いて(私も伝えてはいるのですが、主人は本気にしてない)、主人がどれだけ荒れるのか怖いです~( ; ゜Д゜)。
Kさんにハンドマッサージしてもらって、Yさんにハグしてもらって元気でました。藤井さんも寒そうにしてしたらすかさず膝掛けを貸してくださり、お気遣いに感動しました。ホストならno.1になれますね、ありがとうございました。
また来月よろしくお願いいたします。素敵なクリスマスをお過ごしくださいませ。(兵庫 Mさん)
先日は楽笑会ありがとうございました。いつもながらたくさん学びがありました。感謝します。
今回特に、不登校というものについて考えさせられました。これは学校としては問題ととらえます。どうやったら学校に来てくれるか、先生達は一生懸命考えます。考えていろんな行動をおこします。時にはそれがその子やお母さんを苦しめることになります。学校に来させることだけが行動の目的になってしまい、結局その子がどんな人生を送って欲しいのか、学校現場ではあまり考えられないのかなと思いました。
私の学校でも不登校の子がいて、昨日その子が私の授業を受けてくれました。教室で授業を受けれたのは、2学期になってから初めてぐらいです。大きな1歩だとは思うのですが、この活動がその子にとって意味がある活動になったのだろうか、振り返りをしました。
私はその時、その子が自分にはどんな力があるのか理解してもらいたいと思って、できる限りのたくさんの働きかけをしました。パソコン入力ができる子だったので、そういったゲームをやらせてみたり、これができたらどんなことができるようになるのか、これができないと将来困るんじゃないかいろいろ話をしました。
将来については、何がやりたいかまだ分からないと正直に言ってくれたので、それを受け入れた上で話を続けました。結論としては、ある程度の漢字の読みが出来ていないと自分がやりたいことができた時に困るというものでした。多分理解してくれたと思います。
自分が毎日子どもと関わる中で本当にいろんなことを考えさせられます。教師の頭の中にあることは、言ってなくてもすぐに子どもに伝わると思うので、またそちらの会にもできるだけ参加したいと思いました。ありがとうございました。(兵庫 Mさん)
♪3.「来年は、どんな年にしましょうか」
今年一年を振り返ってみると、「来年は、こんな年にしたいね」、「こんなふうになりたいな」という気持ちがわいてきます。
楽笑会(土曜日版)では、共同体感覚を育む場として、そこでのすべての体験が勇気づけであふれるように、という理想を持ってやってきました。たくさんのメンバーさんが、共感し、応援してくださったことに、感謝しています。
2018年も、新たな風を取り入れつつ、歩んでいきたいと思います。話しあって、こう決めました。
・ 引き続き、「話を聴く練習」をベースに、すすめていきましょう
・ 新刊『子どもの協力をかちとる』の輪読をしましょう
・ もしご協力いただけるようでしたら、参加していただいたメンバーさんにも、楽笑会だよりの作成の一部をお願いしたいです
この他にも、
・ 年に1回程度、ワークをしましょう(今年は、桃太郎ワークが好評でした)
・ リーダー練習を兼ねて、
「パセージ」
の理解を深めましょう
まず、「話を聴く練習」は、楽笑会の要だと考えています。ですから、来年も、引き続き練習を重ねて、解決力・援助力を高めあっていきましょう。
それから、ウォルトン先生著の『子どもの協力をかちとる』という新刊テキストをご存知ですか。北風さんほか、計3名の経験豊かなリーダーさん方が、5年もの歳月をかけて翻訳してくださいました。愛情とエネルギーが、たっぷりと込められています。
楽笑会(土曜日版)では、このテキストを輪読したいと思います。翻訳をなさったときと同じスタイル(学びあい)ですすめていきましょう。(基本的には、日本語ですので、ご安心ください)。アドラー心理学の知恵はもちろん、「学びあい」というアドラー流の学び方だったり、海外のアドラー心理学に触れてみたり、翻訳の裏話を(こっそり?)教えていただいたりと、そういったことも楽しめるんじゃないかなと思っています。2018年の1月から始めますよ。
♪4.来年の予定
1月27日(土)
2月17日(土)
いずれも、14時~17時、北風さん宅です。来年もどうぞ、よろしくお願いいたします。今年も1年、どうもありがとうございました。
土曜日版 楽笑会 11月
楽笑会のみなさま、
寒くなってきましたね。みなさま、お変わりありませんか。
11月の楽笑会だよりです。今月は、3名(女性2名、男性1名)の方が、参加してくださいました。ご参加してくださって、ありがとうございました。
私は、急用で、参加できませんでした。申し訳ありませんでした。でも、メンバーさんが、素敵なご報告を送ってくださいました。今月は、それをもとに、楽笑会だよりをお届けさせていただきます。
今月の内容
♪1.Tさんのお話
♪2.Kさんのお話
♪3.来月の予定
♪1.Tさんのお話
昔からの知人から、ホームページ修復作業を依頼され引き受けることにしました。
昔からこの人に関わると「私、分からな~い」という言葉を連発し、はじめから最後まで私が面倒をみなければならなくなるため、苦手な人でした。ですから、依頼の電話が掛かってきたときは、電話を取る前からマイナスの感情に陥っていました。
案の定、今回も、相手のすべきことを説明しても、「私、分からな~い」という言葉の連発で、とてもうんざりした気持ちになってしまっています。
この状況に、アドラー心理学や
「パセージ」
で習ったことをどのように活かしたら良いのか分からず困っています。
【北風さんやメンバーさんから頂いたお話】
その人は、ホームページの件もあるが、あなたと話がしたくて電話してきているような気がします。
アドラーは、自分がどう生きるかは自分で選択することが出来ると言っています。あなたは、その人との関係を、仕事のタスクにするか、交友のタスクにするかを決めることができます。
仕事のタスクにすると決めるなら、話す内容、話し方、話す時間(長さ)など、ビジネスライクに徹した方が良いでしょう。そうすれば、相手もビジネスライクな関わりに変わってくるものです。
また、これからは、仕事のタスクとしてうまくこなそうと考えれば、電話が掛かってきても、電話に出る前からマイナスの感情は生じなくなるのではないでしょうか。
【感想】
これまで、アドラーの「それを決断したのはあなたです」といった過去の決断に対する側面ばかりに意識が向かっていました。
でも、「これからどう生きるかに対して、自分の決断を反映させることができる」という側面もあったんですね。そのことを確認できたことは大変良かったです。
また、「変えることが出来ない」と思っていたことを「変えることができる」と思うだけで、これまでただ耐えるしかないとあきらめていたことに対しても、「この状況を自分の気持ちに添うように変化させるためにどのように工夫したら良いのだろう?」と前向きに取り組もうと自分の気持ちが変化したことは、とてもおもしろかったです。
一通り話し終わった後で、Kさんが、「その人の良いところは?」と質問して下さったのがとても新鮮で良かったです。(大阪 Tさん)
Tさん、ありがとうございます。
タスクが話題になったんですね。「珍しい話題だなぁ」と、関心を持ちながら、読ませていただきました。話が進むにつれ、Tさんがいろいろなことに気づいていかれる様子が印象的でした。
「確認できたことは大変良かったです」とか、「前向きに取り組もうと自分の気持ちが変化したことは、とてもおもしろかったです」とか、「とても新鮮で良かったです」という表現から、メンバーさんと力をあわせて、解決に向かわれていったんだなぁと思いました。
確かに、「変えることができない」と、「変えることができる」では、受ける印象がずいぶん違いますよね。「前向きに取り組もうと自分の気持ちが変化した」は、貴重な体験だったのではないかと思います。
「
「パセージ」
に、関連した話題がないかな」と思って探してみると、テキスト 22-R に目がとまりました。「いつでも選択肢があること」です。
『アドラー心理学にもとづく子育ての特徴は「どんな場合でも複数の選択肢を子どもに与えること」です。(略)なぜ、このような子育てをお勧めするかというと、人生というのは「全か無か」ではないと考えるからです。(略)そういうことを知ることから、生きる勇気が出てくるのです。』
選択肢があることに気づくと、自分で選ぶことができて、それは生きる勇気になっていくんですね~。そうだとすると、複数の選択肢があることを意識して、暮らしていくことで、人生がより豊かで明るいものに変化していくのかもしれません。そうなったら、いいですね。
それから、Kさんの、「その人の良いところは?」という問いかけ。私も、新鮮に感じました!! 私もついつい、忘れてしまうんです。大切なことなのにね。子どもや自分の身近な人たちと仲よく暮らしていくため、このKさんの問いかけを、心に留めておきたいと思います。
Tさん、ご報告ありがとうございました。はじめてご感想くださって、うれしかったです。
「パセージ」
を受講されてから、すごく(いい方向に)変わられたなと感じています。もうすっかり、アドラーですね。これからも、いっしょに学んでいきましょう。また、お話、聴かせてくださいね。
次は、Kさんです。
♪2.Kさんのお話
2月以来の参加でした。
この9か月の間、息子や学校に対して、みなさんからいただいたアドバイスを全部駆使して過ごしてきました。
おかげで、深刻だった毎日から、最近やっと冷静な毎日を送れるようになってきています。
それで今回は、誰かのお話をじっくり聴いて、私が助けられることが出来たらいいなと、お礼参りの気持ちで楽笑会に行きました。
そしたらなんと。藤井さんは急遽お休み。北風さんと、初対面のTさんと私の3人でした。
茶話会みたいな感じで、あっという間に時間が過ぎてしまい、後20分!
聴くつもりが話してばっかり!
焦って、Tさんに何かお話がないか聞いてみたら、お困り事があったので、最後に聴けてほっとして終わりました。
【感想】
お2人には今までのこと、全部聴いてもらいました。そして、ずっと思っていたことも話せました。
「パセージ」
を学んだのに、どうして学校に行かなくなったのだろうと自分を責めたり、夫に責められたり、
「パセージ」
を使ってなんとかしてみせる!と思ったり、気持ちが上がったり下がったり、グラグラ揺れて辛かったこと。
でも
「パセージ」
を学んだから、息子はちゃんと自分の人生を、自由に選んで生きている。
あきらめたんじゃなくて、これでいいと受け止めることができるようになってきたこと。
最近やっと近くのリーダーに相談できて、不登校になって良かったこと、今の良いところもみつかっていること。
北風さんは、一番勇気をくじかれてるのは親。もちろん父親も。今までの私の気持ちを全部、優しく包んでくださって、これからのことをもっと前向きに考えられる、素敵な事例を話してくださいました。
Tさんも、もっと自由で、受け入れてくれる世の中だといいのにと励ましてくださいました。
それから、今一番嬉しいことも話せました。
前回の楽笑会で話題になった、Yさんの(総会での)発表を、私も聴いていて、それからすぐ、参考にされた野田先生の「クラスはよみがえる」を読み始め、なんと息子の担任の先生にも薦めて読んでもらってることです。
先生もクラスのことを悩んでおられて、総会やアドラー心理学の話を熱心に聴いてくれています。お互い読み終えたら、感想を共有する約束をしています。
楽笑会はほんと“楽しく笑う会”“笑って楽になる会”ですね。いっぱい笑って北風さんを2人じめできて嬉しかったです。
でも今度はたくさんのメンバーさんに会いたいです。また行きますね! (滋賀 Kさん)
Kさん、ありがとうございます。
「それで今回は、誰かのお話をじっくり聴いて、私が助けられることが出来たらいいな」。そんなふうに考えて、参加してくださったんですね。とてもとても、うれしいです。これって、(私の
「パセージ・プラス」
の理解に間違いがなければ)共同体感覚ですよね。こういう構えで、遠路はるばる来てくださるって、本当にうれしい気持ちでいっぱいです。
きっと、いろんなできごとがあったんだろうなぁと思いました。そして、それらの体験を通じて、数え切れないほどたくさんの素敵な気づきや学びも得られたように感じました。
しんどかっただろうなと思います。でも、思うんですね。これらの気づきや学びは、間違いなく、Kさんの力になったって。そして、それは、いつか必ず、Kさんの家族や知人、そして職場の仲間など、いつもそばにいてくれる大切な人たちに、幸せとぬくもりをもたらすだろうなって。
私は、Kさんのお話を読んで、「私も、Kさんのようになりたいな」って、思いました。体験から学んで、大きくなりたいなと。困って凹んで、仲間に相談して、応援してもらって、できることをやってみて、前向きに生きて学び、ふっと気づいたら仲間を応援している、そういう人になりたいなと。なれるかなぁ? なれるかなぁ? よかったら、応援してくださいね。
Tさん、Kさん、どうもありがとうございました。今月は、参加できませんでしたが、そのおかげで、みんなが楽笑会を支えてくださっているという、ありがたい体験をすることができました。
北風さんにも、感謝申し上げます。おかげさまで、今月も楽笑会だよりをお届けすることができました。いつも、ありがとうございます。
♪3.来月の予定
12月は、16日の土曜日を予定しています。時間や場所は、いつもどおり(14時から17時、北風さん宅)です。
今年度最後の例会となります。1年って、あっという間ですね。次回は、この1年をふり返ってみてとか、来年取り組んでみたいことなどをお伺いできればと、思っています。
みなさんは、来年、どんなふうになってみたいですか。そのために、どんなことをやればいいのでしょう。来るべき1年に、自分の願いをこめて、思いの丈を語りあってみませんか。
もちろん、困っていることがあれば、お持ちください。みんなで知恵をだしあって、解決のヒントを見つけていきましょう。
それでは、みなさんとお会いできるのを、心待ちにしています。どうも、ありがとうございました。
土曜日版 楽笑会 10月
楽笑会のみなさま、
10月の楽笑会だよりです。今月は、4名(女性2名、男性2名)の方が、参加してくださいました。お足元の悪い中、ご参加してくださり、どうもありがとうございました。
今月の内容
♪1.アドラー心理学会、総会のシェアリング (全体へのアプローチ)
♪2.前回の学び (輪の広がり)
♪3.今後の予定
♪4.メンバーさんの感想
♪1.アドラー心理学会、総会のシェアリング (全体へのアプローチ)
先日、滋賀県で、アドラー心理学会の総会が開催されました。そこで、参加されたメンバーさんに感想を伺いました。
海外からウォルトン先生をお迎えしての講演会があったり、アドラーを学んだ方々からの実践報告があったりと、充実して素晴らしいものだったそうです。私の印象にもっとも残ったのは、学校の先生の実践報告でした。
(ここからは、総会に参加されたメンバーさんのお話を聞いて、私はこのように理解したというものです。私の解釈と意見が多く含まれていて、実際の発表内容や事実とは異なる可能性があります。この点をご了解のうえ、読み進めていただければうれしいです。)
どんなお話かというと、いじめのあるクラスに、担任として、どのように援助してこられたかというものです。
どうでしょうか。こういうときって、仲の良くない特定の生徒間の課題(人間関係)ですから、まずは、その生徒たちへ、なんらかの働きかけをしようとするものではないでしょうか。つまり、「不適切な行動をする人を援助する」ですね。
しかし、先生は、そのような方法を採用されなかったそうです。代わりに、どういうことをなさったかというと、クラス全体が居心地よく、みんなが仲よくなることを主眼においたクラスづくりに取り組まれたというのです。つまり、クラスが協力的で楽しい雰囲気で満たされるように、という目標をたてて、工夫なさったのですね。
それで、どうなったと思われますか。
だんだんクラスがよい雰囲気になり、まとまっていきます。ある日、(仲直りをしたいので)相談にのってほしいと、その特定の生徒たちから、先生に援助を求めてきたというのです。
このお話を聴いて、私は、すごいなと思いました。目標の立て方(視点の置き方)にです。
たとえば、家庭や職場で、不適切だと思うような行動をする人がいるとしますよね。このとき、私だったら、その不適切な行動をする人への働きかけを考えます。なぜなら、他の(不適切な行動をしていない)人は関係がないことのように思われますし、不適切な行動をする人は勇気をくじかれている人(=勇気づけを必要とする人)だと思うからです。つまり、課題をシンプルにするために、「私とあなた」の関係に注目して働きかけていくことを考えます。
でも、この先生の取り組みは、そうではなく、クラス全体なんですよ。このことを、家庭に置きかえてみると、きょうだいゲンカをする子どもがいるとき、私が援助するのは、その二人の子ども(それぞれ)ではなくて、(その子どもを含む家族みんながどうすれば楽しく暮らせるかという)家族共同体ということですね。この視点に、とても驚き、感心しました。
さて、話をクラスに戻しますね。不適切な行動をする生徒たちへの個別の援助はもちろん必要なのですが、まずは、その生徒たちが所属するクラス全体への援助が必要というお話でした。こう考える理由は、何でしょうか。この考え方の背景には、「問題は、クラスの構造にある」というアドラー心理学らしい考え方があります。
私たちの身体は、疲れがたまってくると、頭が痛くなったり、肩がこったり、お腹が痛くなったり、鼻が出たりと、いろんなところに症状が出てきます。薬を飲めば一時的に楽になるかもしれませんよね。でも、疲れの根本的なところでの改善がないと、また繰り返したり、別のところに違う症状が現れたりするかもしれません。
根本的な要因って何かなって考えると、それは、よい食習慣だったり、良質な睡眠だったり、適度な運動だったり、でしょうか。そのように、症状は身体の部分で起こると考えて、(部分に対処するのではなく)身体全体を整えていこうとするのが今回の実践記のテーマだったように思います。
もちろん、個人にアプローチする方法も、援助力に優れるものです。
「パセージ」
は、ここがベース(土台)だと思うんですね。これに加えて、全体にアプローチするという視点も持ちあわせると、打ち手の選択肢をより広げていくことができるようになるかもしれません。そのような可能性の広がりを教えてくれるシェアリングでした。
参加されたメンバーさん、貴重なお話をしてくださって、どうもありがとうございました。
♪2.前回の学び (輪の広がり)
今月は、先月、事例を出してくださったYさんが、その後の様子をシェアリングしてくださいました。楽笑会の数日後、子どもさんとお話する機会をお持ちになったそうです。
このとき、楽笑会のメンバーさんといっしょに考えた「開いた質問」で、子どもさんのお話を聴いていかれたそうです。
「○○について、どう思っているの?」
「○○するっていうのは、どう?」
「これからどうしようと思っているの?」
「お母さんは、これからどうしたらいい?」
このように、子どもさんのお話を、ひとつひとつていねいに、聴いていかれました。ひととおり子どもさんの話を聴き終えた後、「お母さんが話してもいいですか?」と尋ね、相手の了解を得てから、ご自身の気持ちや想いも伝えることができたそうです。最後に、感謝の気持ち「わかったわ、ありがとう」で、締めくくられました。
長く、
「パセージ」
に親しんでいらっしゃるメンバーさんですので、話の聴き方は、
「パセージ」
のお作法どおりですね。お母さん(大人)がこのような話の聴き方をしてくれると、子どもさんは、きっとうれしい気持ちになると思います。最後の「ありがとう」なんて、とてもいいですよね。
この体験を通じて、子どもさん(相手)には、どんなことが伝わったでしょうね。
「パセージ」
では、
「心理面の目標」
を大切にしています
(1-L)
。
心理面の目標とは、「1.私は能力がある、2.人々は私の仲間だ」
、でしたね。この信念に基づいて、適切な行動をするとき、人は、(賞や罰で外側の力から動かされるのではなく)自らの力で行動するようになり、自立に向かうからでした。
きっと、この2つの信念は、Yさんから子どもさんに伝わったと思います。そして、この信念は、「信頼・尊敬・感謝・対等の仲間」へと、つながっていくことでしょう。
こうして、親から子へ、子から孫へ、人から人々へと、その輪がどんどん広がって、幸福な世界を作っていくのですね。私たちの日々の取り組みが、じわじわっーと、効いていくるといいですね。
北風さん、メンバーのみなさん、いつもありがとうございます。
♪3.今後の予定
11月11日、12月16日(土曜日)を予定しています。
「パセージ」
のテキストとお困りごとのエピソードを持って、お越しくださいね。また、お好きなおやつを持ってきてくださるとうれしいです。
みなさんとお会いできるのを、楽しみにしています。
♪4.メンバーさんの感想
台風の前日と言うこともあり、参加人数はリーダーを入れて4名でした。
リーダーと参加した総会についてシェアしました。それから私の前回の次男とのやり取りについて報告させていただきました。ナカナカお悟りの開けない母ですが、失敗してもやり直せるのがアドラー心理学のいいところだと改めて実感しています。
後は、サブ研修をさせて頂いた
「パセージ」
のコースのお話とか、リーダーが今までされたサブ研修のお話だとかとても楽しく興味深く聞かせていただきました。そして北風リーダーただ今
「パセージ」
50コース目だそうで凄いなぁぁぁぁぁと思いました。
何事も経験ですね。私もガンバローって思いました。ありがとうございました (大阪 Yさん)
土曜日版 楽笑会 9月
楽笑会のみなさま、
涼しくなってきましたね。いかがお過ごしでしょうかさて、9月の楽笑会だよりです。今月は、7名(女性4名、男性3名)の方が、参加してくださいました。ご参加してくださり、どうもありがとうございました。
今月の内容
♪1.話の聞き方の練習 (1事例)
♪2.来月の予定
♪3.メンバーさんの感想
♪1.話の聴き方の練習 (1事例)
今月の事例は、成人した子どもさんについての、お母さんのお困りごとでした。
お母さんは、子どもさんの、とある課題を、子どもさんに委ねたいと考えていらっしゃいます。しかし、その課題は、子どもさんが幼いときからずっとお母さんの課題として扱ってきました。一方、子どもさんは、その他の事情もあり、自分の課題であるという認識があまりないように感じられるとのことでした。
まとめると、
・お母さんは、子どもの課題だと考えている、
・子どもさんは、課題がある、あるいは自分の課題である、という認識はあまりない、
・しっかり引き渡したいが、いつ、どんなことを話したらいいか、わからない、です。
さて、この事例には、エピソードがありませんよね。できごとはこれから先のことで、いまは、なんとなく不安を感じていらっしゃる状況です。いつもの事例のパターンとは違っているため、これまで楽笑会で練習してきた「話の聴き方」で、うまく解決にたどりつけるかどうか、わかりませんでした。
そこで、リーダーさんのアドバイスをいただき、次のような作戦を立てて、動いていくことにしました。
基本スタンス(心構え)
・お母さんの不安を和らげるために、(こちらが子どもさんの)お話を「聴かせていただく」
アプローチ
・この事例は、お母さんを勇気づけるだけでいい(子どもさんへのアプローチは、基本的に必要ない)、
・お母さんの不安(わからない)を和らげたい、
・子どもさんの話を聴けば、きっと大丈夫、
・子どもさんが話をする=お母さんが話を聴く、
・どんな聴き方ができるか、仲間で知恵を出しあう、
このように作戦を立て、今回は、「どういう聞き方ができるか」、そのアイデアをみんなで出しあっていくことにしました。
人の話を聴くときに便利なのは、何だったでしょうか。そう、『開いた質問』でした。テキストには、次のような説明があります。
『質問には「はい」「いいえ」で答えられる<閉じた質問>と、「はい」「いいえ」だけでは答えられない<開いた質問>とがあります。このうち、開いた質問は、人の話を聞くときに、とても便利です。
開いた質問とは、5W1Hといって、「いつ?」「どこで?」「だれが?」「なにを?」「なぜ?」「どんなふうに?」というようなことばを使った質問です。ただし、このうちで「なぜ」はあまり使わないほうがいいでしょう。(「パセージ」11-L、5)』
ちなみに、話し合うことには、2つの側面があるように思います。「話を聴く」と「話をする(意見を伝える)」です。話を聴くときは『開いた質問』がおすすめです。
一方、自分の意見を相手に伝えるときは、『閉じた質問』がおすすめです。ただし、このとき、ちょっと意識してほしいことがあります。テキストには、こうあります。
『子どもの話をじゅうぶんに聴いてからであれば、あなたの考えを伝えることもできます。できれば、「私の考えを言ってもいいかな?」と尋ねて、子どもが聞きたいと言ってから言うのがいいと思います。「聞きたくない」と言われれば、引き下がる勇気を持ってください。
子どもがあなたの意見を聞きたいと言ったときも、「それは~だ」と事実として言うよりも、「私は、それは~だと思う」というように、意見であることがわかるように言う方がいいと思います。(「パセージ」11-L、7)』
いくつか条件がありました。ですから、まずは、開いた質問(子どもの話をじゅうぶんに聴いてから)を身につけたいですね。
『開いた質問』は、とにもかくにも、練習あるのみ。最初は、とっつきにくいと感じられるかもしれません。でも、練習しているうちに、少しずつ上手になってくるものらしいですよ。
新しいことを身につけるときに、失敗はつきもの。あるときうまくいかなかなかったとしても、あまり気にしないようにしましょう。それは、きっと成長痛みたいなものです。またチャンスは巡ってきます。いつかきっと、うまくやれるようになるでしょう。
北風さん、メンバーのみなさん、いつもありがとうございます。感謝しています。
♪2.来月の予定
来月は、10月21日(土曜日)を予定しています。
「パセージ」
のテキストとエピソードを持って、お越しくださいね。お会いできるのを楽しみにしています。
♪3.メンバーさんの感想
昨日の事例は、ここ数年悶々としておりまして、サブ研修にて、やっぱり課題の分離と、話を聴くだなと確信しました。
ただ長年にわたって私が課題を引き受けてきたのと、子どもに自覚症状がないのと、などなどで、何をどう話して良いもんか悩んでおりました。
私の苦手な課題の分離と、大好きな不安が相まって絡み合っていた感じです。
皆さんにご意見を頂いて、どんなことを、どんな風に聴けば、話せばいいのか整理できました。
今日、子どもと話をする事が出来ました。たくさん、お話を聴くことができました。
次回楽笑会で、ご報告できるといいなぁと思っています。
話を聴いてくださった、Mさん、いつもMさんの方を向くとしっかりと目が合って、あぁ聞いてくださってるなぁと安心できました。ややこしい話の聞き手を引き受けてくださってありがとうございました。(大阪 Yさん)
北風さん、藤井さん。今日はありがとうございました。妻と一緒に参加させてもらい、妻ともたくさん話ができたことがとても良かったです。妻にも感想を書いてもらったので、後ほど送ります。
藤井さんには帰りに伝えましたが、レポートの最後に、2学期に入ってもう一つ彼が成長したなと思うことを書き加えました。
それは、私が彼と勉強を始める前に言った質問「どんなことが出来るようになりたい?」に対する彼の反応でした。
一学期の彼は戸惑っている様子だったのですが、2学期になって同じ質問をした時の彼の反応を書きたいと思います。
私:「2学期はどんな事が出来るようになりたい?」
彼:「もう決めてる。」
私:「え?そうなん?」
彼:「夏休みにずっと考えてた。」
私:「え~そうなんや~。何に決めたん?」
彼:「◯年生(自分の学年)の算数出来るようになりたい。」
私:「え~。すごいなあ。何でそれに決めたん?」
彼:「(個別学習の)授業の最後の5分に(交流学級の)教室に入ってみんなと一緒に問題解くねん。」
私:「そっか~。オッケー。まかせとけ。難しいけど、絶対に出来るようになるよ。頑張ろう。」
・・・
彼が夏休みにたくさん考えてくれていた事がめっちゃくちゃ嬉しかったです。「居場所ができる」「自信を持てる」この2つの力が彼の中で育ってきているなと思いました。
また次の発表の様子報告させて貰いたいと思います。どうぞよろしくお願いします。(兵庫 Mさん)
今日は、突然にも関わらず温かく迎えてくださりありがとうございました。
久しぶりに参加させて頂き、皆様のお話で、色んな考え方があり、出しあうことで、自分だけでは答えが出せず悩んでいたことも違った方法や考えがあることを知り、自分にあったものを持ち帰れることが、とても素敵な事だなあと改めて思いました。
Yさんが、皆さんのご意見で、『スッキリしたあ』と言っておられたので、話し合いが上手くいって本当にスッキリ出来たら私も嬉しいなあと思いました。事例を出して頂き本当にありがとうございました。 (兵庫 Mさん)
今回メンバーさんがお話してくださった事例は参考になる事が多かったので、出していただいて感謝しています。
というのも、例会直後に子供が児童クラブの先生に対してお友達と変な事を言っていると、連絡帳でお知らせをもらったので、子供と話をする際に、例会で学んだことを心掛けられた部分があったからです。
まず、子供の話を十分に聞くことは、子供が小学校低学年なので、出だしは、わりにスムーズにできたました。
児童クラブで楽しく過ごしているのがわかったのはいいのですが、私が聞きたいと思っている先生に対する態度(連絡帳にある変な事)は、はっきりわかりませんでした。
次に、(努めて普通のトーンで)連絡帳にある変な事がどんな事か尋ねると黙ってしまいました。その後は変な事の内容によっては先生に謝る必要があるから教えてほしいと頼みましたが、子供が泣いてしまってそこから一方的に私の考えを話してしまっていました。子供が話したがらない内容について話するのは難しいなと改めて感じました。
例会でメンバーさんが子供(または自分)の成長はじっくりと時間のスパンを待たないといけないとおっしゃっていたのを聞いてそうだなぁと自分が勇気をもらっていたにもかかわらず、いざとなるとすぐに子供に態度を改めてほしいと急ぐ気持ちが出てくるので、潔く引く事を意識して実践しようと思いました。
日々生活する中で、子供から「わかってるって」と返事されたときに「分かってるんだったら良かった」とスッと引く方法をお勧めしてもらったのでそれを実践していきたいと思います。
今回も有難うございました。またよろしくお願いします。(兵庫 Mさん)
土曜日版 楽笑会 8月
楽笑会のみなさま、
8月の楽笑会だよりです。今月は、6名(女性4名、男性2名)の方が、参加してくださいました。暑い中おいでくださり、ありがとうございました。お会いできて、うれしかったです。
今月の内容
♪1.職場での実践体験
♪2.話の聴き方の練習 (1事例)
♪3.来月の予定
♪4.メンバーさんのご感想
♪1.職場での実践体験
今月は、Mさんが、ご自身の実践体験を発表してくださいました。Mさんは、子どもさんに物を教える仕事に就いておられます。そして、ご家庭での育児はもちろん、職場でも、
「パセージ」
で学んだことを取り入れて、活動していらっしゃいます。今回、職場の勉強会で発表する機会があるということで、その下準備も兼ね、楽笑会でお話しくださいました。まず、Mさんのご感想を紹介します。
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藤井さん、本当にありがとうございます。レポートのことも奥さんに紹介してもらって本当に嬉しいです。僕からしたら、藤井さんが毎回丁寧にメンバーさんの話を聞いて報告されているのを見て、自分はなんであんな風にできひんねんやろ?って思います。
でもそれって一緒に学び始めたから刺激し合えるんでしょうね。ありがたく思っています。
自分の実践はいつも独りよがりになってしまうところがあって、相手(特に保護者の方)を意識できていない時があります。楽笑会で「保護者の方もとても喜ぶでしょうね」と言ってもらった時、ハッとするところがあって、自分が実践することがいろんな人に影響しているんだと気づくことができました。
発表することが自分のメインになってしまっていたので、アドバイスをもらって本当によかったです。今後もまたよろしくお願いします。(兵庫 Mさん)
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Mさんは、最初に目標と方針をたてられました。それは、レポートの冒頭に、記されています。これは、Mさんがひとつひとつの行動を決めるときの基準になるもので、以後、重要な役割を果たします。目標を達成するために、どのように援助できるか、その援助は効果があったかなかったか、などを振り返るために、たてられたそうです。
続いて、具体的なできごと(たとえば、どんなできごとがあったか、方針に近づくためにどいういうやり方がよいと考えたか、やってみてどうだったか、そのできごとから学んだことなど)が、時系列にまとめられていました。
楽笑会では、印象的なできごとを、3、4ピックアップして、話していただきました。メンバーさんから、次のようなご感想がありました。
・「Mさんのような方に、こんなふうに教えていただけると、保護者の立場から見ても、とてもうれしいです」
・「最初に、目標を立てているところがいいなと思います。何かあるたび、目標に近づいていくためにどうアプローチしていくのかという流れができていたように思いました。軸がしっかりしていて、行き当たりばったりの対応になっていないところが素晴らしいです」
・「まず、『仲間になる』というアプローチがあって、これが基礎になって、いろんなことがうまくいっているんですね」
・「失敗から、本当にたくさんのことを学ばれています。子どもさんとMさんが、いっしょに成長しているという感じがしました」
お話から、Mさんの想いと日々の工夫が、伝わってきました。あるメンバーさんから、「(レポートの完成度が高いので)論文にもできるんじゃないかな。全国にたくさんいる、教える仕事についているメンバーさんたちの、大きな力になりますよ」という勇気づけがあり、大いに盛り上がりました。
Mさん、ありがとうございました。また、その後のことや、発表会のことなどをお話してくださると、うれしいです。楽しみにしていますね。
♪2.話の聴き方の練習 (1事例)
今月の事例は、子どもさんがゲームに夢中になってしまい、勉強が疎かになって困るというものでした。話し手はNさん、聴き手はOさんがチャレンジしてくださいました。
さて、子どもさんにもうちょっと勉強してほしいとき、私たち親には、どんなことができるでしょうか。
「パセージ」
では、勉強は子どもの課題であって、親の課題ではないと考えています。ですから、(危険や実体的な迷惑がないのであれば)まずは介入しないで、体験から学んでいただくことをおすすめしています。いわゆる、「課題の分離」ですね。
Nさんは、このあたりのことは、よくご存知でした。ですから、勉強のことを少し話題にしたものの、このときは目標の一致はむずかしいと思い、手短に切り上げていらっしゃいました。
でもですよ、なんかね~、……なんとなく不安な気持ちって残りませんか。だって、やっぱり、子どもさんに勉強してほしいですもんね!! 放っておくと、どうなることか。心配です。この先ずっとこのまま? それだと、困りますよね。どうしたらいいでしょうね。
さて、このようなお父さんお母さんの期待や不安は、
「パセージ」
では、「親の課題」と呼んでいます。テキストには、このようにあります。
『親の課題の中には、子どもの課題と関係したものがあります。たとえば、子どもの学業や友だち関係は子どもの課題ですが、親はとても気になります。親には親の期待があるからです。しかし、「子どもの課題に対する親の期待」は、子どもの課題ではなくて、親の課題です。親の課題は、原則的には、親は自分一人の力でそれを解決しなければなりません。親も自立しなければなりませんからね。(「パセージ」13-Lの2)』
「親の課題は、親自身で解決しましょう」
と、あります。そこで、Nさんをどう勇気づけるか(つまり、私たち親みんなの成長のために、ということですね)について、みんなの知恵を集めていくことにしました。
あるメンバーさんは、「(子どもさんには)得意な科目とか、好きなこととかは、ないですか?」と、尋ねてくださいました。「あります。◯◯は、好きなんです。」と、Nさん。お父さんお母さんは、普段から子どもさんのことをよ~く見ていらっしゃいます(これって、親の愛ですよね)。そして、「実は、まったく(勉強)しないというわけでもなくて、……。」と、緊張がほぐれた様子で、お話を続けてくださいました。
なるほど!! これは、適切な行動や側面に目を向ける、ですね。子どもさんとは、このような「気持ちのよい話題(場面、気持ち)」で、つながりたいものです。私たちは、子どもの不適切な行動や、できていないところなどが気になり、ついその話題をしがちです。でもそうすると、親子ともに、ちょっとしんどい思いをするかもしれません。
また、あるメンバーさんは、「将来のこと、たとえば25歳ぐらいのことについてお話を聴いてみるといいよ」というアドバイスをしてくださいました。しかも、それは、勉強のことを話すというより、子どもさんが思い描いている夢や、やってみたいこと、なりたい職業などを尋ねる、というのがよいそうです。
このとき便利なのは、「開いた質問」です。子どもさんの話に、じっくり耳を傾けてみましょう。そうすれば、会話の中に、子どもさんを勇気づけられるシーンがたくさん見つかるはずです。そこがチャンスです!! 「あなたには、こういう力があるんじゃない?」と、本人が気づいていない能力に気づいてもらえると、いいですね。
ところで、お話を聴いていると、子どもさんは何も考えていないわけではなく、いろいろ考えていることが分かってきます。そうすると、だんだん気分が落ちついてくるかもしれません。というのも、不安の正体って、子どもさんが何を考えているのかまったくわからない不安、であることが少なくないからだそうです。はじめての場所、よく知らない人、見通しの立たない状況など、人は分からないことに不安を抱きやすいといいます。これは、動物的な本能(生きていくための知恵)なのかもしれませんね。
北風さん、Nさん、Oさん、参加メンバーのみなさん、どうもありがとうございました。
♪3.来月の予定
来月は、9月23日の祝日(土曜日)を予定しています。
「パセージ」
のテキストとエピソードを持って、お越しくださいね。お待ちしています。
♪4.メンバーさんのご感想
事例として扱ってくださってありがとうございました。
「"不安"という親の課題を子どもに肩代わりさせない」
わかっているつもりでも、やっぱり不安に支配されて、なんとかして相手を変えようとしてしてしまいますね。
苦手な教科ができるようにするんじゃなくて、得意な、好きな教科をがんばれるようにしたら?というアドバイス、
あーーーそうだった!そんなことすっかり忘れて、できてないことにばっかり注目してた!と、目が覚めた思いでした。
あと、「途中のやりとりは いらなかったよね」というのも、言われたときは「えーーー、これでも随分押さえたんだけどなぁー」と思いましたが、シンプルに、と考えると、提案して断られたら引き下がるのは大事ですよね。
開いた質問も、北風さんが例えで言ってくださると、「ああ!そんな質問の仕方もあるのかー」と思うのに、いざ自分が・・・となるとできてないです。他愛のない話だと、少しできるようになった気はするんですけど ^^;
その後も次男はマイペースで、夏休みを終え二学期が始まりました。
始業式の翌日が実力テストだったそうで、前日の夜も遅くまでパソコンで動画を見ていましたが(爆)、テストを終えて帰ってくると上機嫌で、
「思ったよりできたわ!、でもあんまり できた って言うと、テスト帰ってきて悪かったら何言われるかわからんから言わんとくわ」
と、テンション高めで喋っていました。
引き続き、いい関係で援助できるように、開いた質問力を高めたいと思います。 (兵庫 Nさん)
今月も有難うございました。
前回の例会では正の注目の大事さを学びました。子供にお手伝いを頼んだ時もやって当たり前にように思って、その後の声掛けをしていなかったのですが、テーブル拭きのお手伝いの後「綺麗になって気持ちいいわ!有難う」と声をかけてみたら「うん!」と嬉しそうな返事が返ってきたので、正の注目の凄さを改めて感じました。
また早朝から大声で姉弟ケンカを始めた時も、「近所迷惑になるから大きい声は止めて」と頼んで、黙ったときに「静かなった。良かった。」と対処できたので、これからも意識して実践したいと思いました。
事例を出して下さったメンバーさんにも感謝です。
今回のメンバーさんの事例もとても学びが多かったです。うちの場合は夏休みの宿題について子供と話すと、自分では開いた質問をしているつもりでも、返事がなかったりしてどうしたらよいか困っていました。代替案に、得意な事に注目するとおっしゃっていたので、参考にして「できてる宿題はどれなん。」と尋ねると、返事があり、工作の材料の相談も話ができたので良かったです。
今回も有難うございました。 (兵庫 Mさん)
♪.あとがき
私 :子どもが勉強してないと、やっぱり、不安になるんですよ~。
先輩:そうやな。ところで、なんで勉強せなアカンのか、考えてみたことある?
私 :そりゃー、自分のためですよ。ええ学校に行けるようにとか、ええ会社入れるようにとか。
先輩:アドラー心理学は、「世のため、人のため」って、教えてるねん。
私 :えっ? 「世のため、人のため」ですか。
先輩:そう。それで、「みんなのお役に立つため」なんやって。
私 :へぇ~。
先輩:子どもと話するときは、そんな話もしてみると、ええと思うで。
私 :たとえば、「みんなのために、どんなことができそう?」とか?
先輩:そうそう。勉強のことはちょっと脇にでもおいといて、まずは、どんな大人になりたいんか、聴いてみたいねん。
私 :どんな大人って、職業のことですか。
先輩:それもありかな。職業が決まったら、必要になる勉強が見えてくるやん? 本人が必要や思ったら、なんか行動し始めるかもな。
私 :ただ、職業やゆーても、まだ決められへん年ごろじゃないですかね?
先輩:まあな。けど、問いかけておくんは、必要や思わへん? それがきっかけで、なんか考え始めるかもしれへんで。
私 :漠然としたことでもいいんですかね。たとえば、「人を元気にしたいねん」みたいな。
先輩:ええんちゃう? いろんな職業につながっていくやん。
私 :どういうことですか。
先輩:歌手は、歌を歌うことで人を元気にするし、漫画家は、漫画を描いて人を元気にするやろ? 医者だって、スポーツ選手だって、そうやで。
私 :あー、なるほど。なんか、可能性が広がりますね。
先輩:選択肢を探ってあげるのは、大事やで。そのために、子どもの話をどっさり聴いてあげてや。これは、親が援助できることやと思うで。
私 :そうですね。
土曜日版 楽笑会 7月
楽笑会のみなさま、
7月度の楽笑会だよりです。今月は、7名(女性4名、男性3名)の方が、参加してくださいました。暑い中おいでくださり、どうもありがとうございました。
今月の内容
♪1.リーダー練習
♪2.話の聞き方の練習 (1事例)
♪3.来月の予定
♪4.メンバーさんの感想
♪1.リーダー練習
まずは、Yさんのご感想を紹介します。
先日は、リーダーの練習をさせて頂き、ありがとうございました。その中で、メンバーのお一人が「今、何をしているんですか?」と聞かれ、練習の中で、事例提供者さんと、私との会話になっていることに気がつきました。(他のメンバーさん置いてきぼり状態)
本番のコースでは、そこに気をつけて「みなさんはどう思われますか?」と聞くことによってメンバーさんの力でコースがくるくる回って行くことを実感しました。
「子どもの課題と親の課題」の所では、「その行為の結末はなんでしょうか?」「その行為の結末は誰の身にどのように振りかかりますか?」と言う説明をすっ飛ばしてしまい、ある程度「エピソードや親の課題ですか? 子どもの課題ですか?」と聞いてから気がつき、メンバーさんにお伝えしました。説明をすると「あぁそう言う事か」と言う感じでメンバーさんの中に落ちたような気がしました。北風リーダーからは、最初に伝えておくと、より誰の課題か分りやすいです、とアドバイスを頂き、そうだったなと思いました。
時間も、ドキドキしながらでしたが、予定時間の2分前には、3章を終えることが出来てホッとしました。
メンバーさんを信じ、メンバーさんの意見を頂きながら、5章も頑張りたいと思います。ありがとうございました。(大阪 Yさん)
Yさん、コースデビュー、おめでとうございます。いつもの楽笑会のときのように、メンバーさんに暖かく接していらっしゃる様子が目に浮かびました。
さて、楽笑会前半では、Yさんに、リーダー練習をしていただきました。今月は、3章の始まり(導入部分)を、チャレンジしてくださいました。
シェアリングの時、メンバーさんから、「今、何を(意図して)やろうとしていたんですか?」とのご質問がありました。先輩リーダーさんが、「Yさんは、いま、メンバーさんに、どんなことを伝えたかったんですか」とお尋ねになりました。Yさんは、「(メンバーさんが1、2章で学んだことを実践)できているところがたくさんあるということを伝え(て勇気づけ)たかったんです。それから、うまくいかなかったということであれば、次(同じようなシーン)があったときは、どうすればよいか(いっしょに考えて)おきたいなと思っていました」と、答えてくださいました。
というわけで、ここから先は、「どうすれば、メンバーさんにしっかりとメッセージを伝えられるか」という話題になっていきました。印象に残ったことを、2つ、ご紹介しますね。
1つは、リーダーさんがメッセージを伝える相手は、事例提供者さんではなく、事例提供者さんを含めた「コースの参加者全員」である、という視点です。
もう1つは、伝えるとき、リーダーさんがそのメッセージをそのまま伝えるのではなく、できるだけメンバーさんが「ご自身で気づいていただく」ように工夫をするということです。
1つ目の視点は、楽笑会で私が進行役をするときも共通することだなと思いました。私たちアドレリアンの学び方は、いつのときも、「みんなで学ぶ(仲間とともに成長する)」でした。それは、コースであっても自助会であっても、一緒ですね。
楽笑会土曜日版では、「話を聴く」練習をしています。このときも、事例提供者さんだけでなく、そこに参加してくださっているすべてのメンバーさんが、たくさん学んでくださるように心がけたいと思います。
2つ目の工夫としては、リーダーさんが話しすぎないように、メンバーさんやテキストに語ってもらうようにすることです。そのためには、問いかけることがポイントになるとのこと。なかでも、「開いた質問」を効果的に使うとよいそうです。では、どのような問いかけができるでしょうか。
たとえばですが、「今の事例の中で、◯◯さんのよかったところがたくさんあったと思うのですが、それは何でしょうか」です。こう尋ねると、みんなで「◯◯さんのよかったところ」に意識を向けてもらうことができますね。しかも、リーダーさんが学んでもらいたいと思っているメッセージも、しっかりと伝えられそうです。他にも、「特に、(先週学んだ)1章、2章の中で、◯◯さんが実践してくださったところはどこでしょうか」という尋ね方もあります。この場合は、テキストに目を通してもらう(テキストに語ってもらう)ことができます。
事例提供者さんに、「この事例は失敗した事例だと思っていらっしゃいますか、それとも成功した事例だと思っていらっしゃいますか」と尋ね、失敗したということであれば、「できなかったところもありますが、でも、できていたところもたくさんありましたね」と、声をかけることができるようになります。成功したということであれば、「どんなところがよかったでしょうか」と尋ねたあとで、「それ以外にも、できているところがたくさんありましたね」と、理解をさらに深めていただくことができます。
北風さんのコースや楽笑会では、このような話の流れを、よく耳にします。なるほど、これは、「不適切な行動に注目するのはやめて、適切な行動・側面に、正の注目する」ことだったんですね。勇気づけのひとつの「型」として身につけておくと、援助する力を高められそうです。
感想を述べてくださったメンバーさん、貴重なご意見を、ありがとうございました。おかげさまで、「適切な行動に注目する」について、理解を深めることができました。
それから、リーダー練習にチャレンジしてくださったYさんも、ありがとうございました。この1ヶ月、たくさんの練習を積み重ねてこられたことが、よく伝わってきました。
楽笑会、一同、応援しています!!
♪2.話の聞き方の練習 (1事例)
今月の事例は、兄弟げんかでした。話し手はTさん、聴き手は私です。ブレイクスルー・クエスチョンズを使って、お話を聴かせていただきました。
兄弟げんかのとき、私たち親には、どんなことができるでしょうか。
「パセージ」
では、兄弟げんかは子どもの課題であって、親の課題ではありませんので、(危険や実体的な迷惑がないのであれば)課題の分離をおすすめしています。
ですから、今回の事例では、兄弟げんかの真っ最中の場面ではなく、少し時が経って、子どもさんが別室に移り、Tさんと二人で会話をする場面を採りあげました。
さて、テキストの5-L「勇気づけを始めよう」の、1つ目の項目には、「適切な行動や適切な側面を探そう」とあります。
『適切な行動を見つけだしましょう。適切な行動は見逃しやすいのです。子どもはいつでも適切な行動をしているのだと思って、意識して探してみましょう。
また、不適切な行動のなかの適切な側面を探しだしましょう。不適切な行動だと思っているものでも、よく観察して考えると、かならず適切な側面があるものです。そこに正の注目を。』
『適切な行動は見逃しやすいのです』と、あります。エピソードでは、Tさんが「◯◯するのはやめてくれませんか」とお願いをし、子どもさんが「わかった」と返事をして、実際、やめ(ようとし)てくれたシーンがあったんですね。これは、適切な行動ですよね!!
Tさん: ◯◯するのはやめてくれませんか
子ども: わかった(やめてくれる) 【適切な行動】
Tさん: (安心して、その場を離れる)
子ども: (また不適切な行動をはじめる)
テキストは、『そこに正の注目を』の文言で、結ばれていました。なるほど!! 「そこ」に、正の注目ができれば、確かによい方向に進んでいきそうな予感がします。
Tさん: ◯◯するのはやめてくれませんか
子ども: わかった(やめてくれる) 【適切な行動】
Tさん; ありがとう【正の注目】
正の注目っていうのは、「喜びや親しさのようなプラスの感情を持って関心を示すこと」でした。そんなふうに、親しみの感情を持って子どもさんに「ありがとう」とか「よかった」といった声をかけてみると、どうでしょうか。
きっと、子どもさんの「家族は、ボクの仲間だ」や「ボクは能力がある」という信念が、育まれていくことでしょう。
それから、一呼吸おいて、「(よかったら)お話、聴きましょうか」と、つないでいくことで、よりいっそうの援助ができそうです。
北風さん、ていねいなご指導を、ありがとうございました。
♪3.来月の予定
来月の楽笑会は、8月19日、土曜日です。14時から、北風さん宅です。(お持ちでしたら)
「パセージ」
のテキスト、それから解決したいエピソードを持って、お越しくださいね。お待ちしています。
♪4.メンバーさんの感想
藤井さん、いつもお世話役として会を進行して頂き、ありがとうございます。また、北風さんのお宅をお借りして北風さんにも感謝いたしております。
さて、久しぶりに参加しまして、
「パセージ」
の内容をまったく忘れていたことに気づきました。
育児の心理面の目標、行動面の目標自体がすっかり抜けていました。でも、皆さんの事例を聞いていきながら、少しずつテキストを読み返し、「ああ、こんなことが書いてあった」と、思い出すこと多数。ぜひ、明日からの育児に活かしていきたいと反省いたしました。
現在我が家は片づけをどうしようか検討真っ最中。それこそ、いくら言っても3日もすればまた親が片づけ係にもどってしまう日々。もう何ヶ月もうまくいっていないのです。明日からまた一工夫して、育児の心理面の目標に焦点をおいた話し合いをしていきたいと夫婦で話し合ったところです。
さて、いかがなりますでしょうか。では (兵庫 Iさん)
♪.あとがき
私 :先輩、メンバーさん自身に気づいてもらうようにするのって、なんでなんですかね?
先輩:なんでなんやろうね~。
私 :もったいぶらず、教えてくださいよ。
先輩:まぁ、そうあせらんと。まずは、自分なりに考えてみたら?
私 :自分なりにですか? でもそれやったら、正解じゃないかもしれないですやん。
先輩:ええやん。
私 :ええっ? それは、モヤモヤしますわ。
先輩:あー、それそれ!! それが、成長する前ぶれなんやで。君、ええ学び方しとるで~。きっと、先生がええんやろなぁ、先生が!!
私 :(ひょっとして、先輩も分かってないんじゃ?)
先輩:なんやったら、楽笑会で、みんなにも聞いてみたら? 「ボクはこう思うんやけど、みんなは、どう思う?」って。
私 :ああ、なるほど!! そーっすね。
先輩:「学び愛」やな。仲間とともに、成長していくんやで。
私 :「学び合い」ですよね?
先輩:ちゃうで。「学・び・愛」や。実のところ、それが
「パセージ」
のこころなんやで。
私 :……はいはい、わかりました。じゃぁ、そーいうことにしときますから。
先輩:ほな、先生に、よろしくゆーといてな。あとは、頼んだで。
土曜日版 楽笑会 6月
楽笑会のみなさま、
6月の楽笑会だよりです。今月は、5名(女性3名、男性2名)の方が、参加してくださいました。どうもありがとうございました。
今月の内容
♪1.リーダー練習
♪2.話の聞き方の練習 (1事例)
♪3.来月の予定
♪4.メンバーさんのご感想
♪.あとがき
♪1.リーダー練習
サブリーダー研修の練習を兼ねて、Yさんにコースを動かしていただきました。選んでくださったページは、12-Lです。「失敗した場合にも勇気づけよう」ですね。
まずは、Yさんのご感想を紹介します。
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「パセージ」
リーダーの練習をさせて頂きありがとうございました。ちょっとドキドキしながら、小手先だけでキーワードを追っているワタシが居ました。
リーダー養成の時は、あんなに練習したことを思い出しました。そして試験を受けたページだったことを思い出しました。
これは練習以外に道はないということが分かりよかったです。北風さんや藤井さんに「大丈夫」と笑顔で言われ、ガンバローと思いました。
ありがとうございました。(大阪 Yさん)
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最初に、Yさんが呼びかけて、メンバーさんにテキストを読んでもらいました。次に、「失敗だなぁと思われるエピソード」をメンバーさんに出していただきました。そして、出してくださったそのエピソードを使って、「この失敗は、誰の失敗なのか」を確認し、「勇気づけるためにできること」をみんなで考えていきました。
リーダーさんは、受講されているメンバーさん全員が、よりよく学んでいただくために、たくさんの工夫をされます。たとえば、そのページ(あるいはその章)で学んでほしいことをしっかり伝えることができるようなエピソードを選ぶこと、などです。ですから、学びに適した事例が出るまでは、どっしりと構えて、複数のメンバーさんから事例をいただくようにするとよいそうです。そうすれば、その後の展開がコントロールしやすくなるとのことです。
もちろん、エピソードを出してくださったにもかかわらず、その日は採用することがきなかったメンバーさんへの心配りも必要になるのですが、北風さんは、そういったときにご自身がなさっている工夫をたくさんお話してくださいました。
果敢にチャレンジしてくださったYさん、ありがとうございました。楽笑会の進行役を務めている私にとっても、参考になる、興味深いお話をたくさん聞くことができました。
これからも、いっしょに学んで、いっしょに成長していけたら、うれしいです。新しいリーダーさんが誕生すること、とても楽しみにしています。来月も、またよろしくお願いいたします。
♪2.話の聞き方の練習 (1事例)
今月の事例は、遊びのお開きの時間をめぐっての、お母さんと子どもさんのエピソードでした。
お子さん(小学生低学年)は、なるべく長く、お友だちと一緒に遊びたいと思っています。でも、お母さん(Mさん)は、夕飯の準備などがあるので、決められた時間には、遊びに来ているお友だちとさようならをしてもらわないといけません。さて、このようなとき、私たちには、どんなことができるでしょうか。
自助会で最初にすることといえば、なんでしょう。そう、エピソードを伺って、相手役の適切な行動や適切な側面を考えていくことでしたね。(5-L)
エピソードに登場する子どもさんは、とても協力的です。たとえば、Mさんの話をちゃんと聞いてくれているし、お返事もしてくれています。夢中になって遊んでいますが、Mさんが「もう◯時やで、片づけてや」と声をかけると、(ごねることもなく)すぐにお片付けをしてくれています。
また、夢中で遊んでいること自体もまた、とっても子どもらしい、素晴らしい能力だなぁと、思います。仲のいいお友だちがいること、仲よく遊べることも、すごくステキなことです。そして、結果的にも、決められた時間に、きちんとお開きすることができていました。
それから、Mさんの接し方も、すてきなところがたくさんありましたね 。メンバーさんが、たくさん見つけてくださいましたよ。例えば、「Mさんは、子どもさんに寄り添っている感じがする」とか「Mさんは、感情のコントロールができている(葛藤にならないない工夫が上手)」などです。Mさん、子どもさんそれぞれに、よい意図、できていることがたくさん見つかりました。
そこで、ここからは、親子がより成長していくためにもう少し何かできないかな、という観点でみんなで考えていくことにしました。
Mさんがこのとき子どもさんに伝えたかったことは、「○○家のルールを守る」でした。家庭のルールっていうのは、たとえば、門限とか、食事の時間とか、お風呂に入る順番とかですね。さて、この目標に向かって、私たちにはどんな工夫ができるでしょうか。
テキスト4-L「子どもの不適切な行動にどう対処するか」の4に、「同じ状況での、より適切な行動の仕方を一緒に考える」
という項目があります。
子どもとの関係がよければ、不適切な行動のかわりにできる適切な行動を、子どもと一緒に考えることもできます。そのためには、まずあなたが成長して、マイナスの感情をもたないで子どもと話し合えるようにならなければなりません。
話し合うとしたら、あなたの考えを提案するよりも前に、まず子どもの考えをじっくりと聴いてみることです。多くの場合、子どもは答えを知っています。答えを知らなくても、話しているうちに、子どもが自分で答えを見つけ出すこともよくあります。もし答えを見つけ出せなくても、子どもの話を十分に聴いた上であれば、子どもはあなたの提案を聴いてくれるかもしれません。
まず最初に提案されていることは、「落ち着くこと(マイナスの感情をもたないこと)」なんですね。
実は、Mさんの事例は、エピソードが進むにつれ、Mさんのマイナスの感情が小さくなっていき、最後は0になってたんですね。これは、
「パセージ」
を学んだのち、実践を積み重ねてきてくださった努力の成果だと思います。
もちろん、今では、子どもさんのよい側面にたくさん気づいていらっしゃいますから、きっと、プラスの感情を持ちやすくなっているのではないかなぁと思います。
それから、テキストには、「提案するよりも前に、子どもさんのお話を聴く」とあります。聴くが先、話すが後、なんですね。もちろんお母さんからの提案というのも構わないのですが、おすすめは、子どもさんの話をじっくり聴いたあとに、というのがおすすめのようです。順番があるんですね。ちなみに、話を聴くコツは、テキスト
9-L「子どもの話を聴く」や11-L「さらに子どもの話を聴く」
に詳しいです。
さて、楽笑会では、「食事の時間について、子どもさんとお話してみてはどうでしょうか」という代替案が出ました。さてさて、その後、どうなったのでしょうか。楽しみです。メンバーさんのご感想も、ご覧くださいね。
♪3.来月の予定
来月の楽笑会は、7月29日、土曜日です。14時から、北風さん宅です。
「パセージ」
のテキスト(お持ちでしたら)、それから解決したいエピソードを持って、お越しくださいね。お待ちしています。
♪4.メンバーさんのご感想
今回も困っていたことを聞いていただきました。
小学生の子供がお友達を家に呼んだ時、お開きする時間によってその後の晩御飯、お風呂、就寝の時間が遅くなって、時間に追われて落ち着いて過ごせない時があったのでしんどく感じていました。
自分の理想では18時過ぎに晩御飯が始めたいので、
17時半解散→OK!
18時解散→ぎりぎりOK.
18時半解散→NG.としていました。
ただ18時解散の時は17時45分くらいから気持ちが落ち着かず、そわそわしていました。メンバーさんからはいっそ17時半解散で子供に話をしてみては、という提案ももらいました。その際こちらからは17時半という時間は話さない事、また、自分の子供とまず話し合うことをアドバイスしてもらいました。
先ず娘には18時過ぎにご飯が始められるとその後ゆっくりできて寝る前に本を読んだり、話する時間が持てるので私は毎晩そうできると嬉しいと話したところ娘も共感してくれました。
そのためにどうしたらよいかと聞いてみたら、17時35分に片付け始めて45分にバイバイするか途中まで見送る事にするとしゃべりだして、全く予想していなかった答えだったのでびっくりすると共に夜の過ごし方を娘も大事にしてくれてるのかなと感じて嬉しかったです。
その後お友達が遊びに来た時は17時半頃になると片づけて公園に行って18時に帰ってきたりと、娘とお友達とが相談して
遊びのプランを考えていました。
ただ年長の息子もついていきたがるので私もついて行くのですが、18時前になると以前は不安になったのに今は不思議と焦りはあまり感じなくなりました。18時からの過ごし方について娘と共有できたからかもしれません。楽笑会でアドバイスをいただいたおかげで意識的に落ち着いて話ができたのでそれが良かったんだと思います。
不適切と自分が感じている話を落ち着いてするのは中々難しいですがメンバーさんから勇気をもらって穏やかに話をするぞと決心した自分がいました。メンバーさんが仰っていましたが、楽笑会で肯定的に受け入れられる温かさや喜び、嬉しい感覚を今度は自分が子供や周りの人にも伝えられたらいいなと思います。
それから、そこから子供は何を学ぶかな、という問いかけにドキッとしました。毎日感情的になって子供と接してしまいますが、そんな自分の対応から子供は何を学ぶかについても意識したいと思います。
今回も有難うございました。(兵庫 Mさん)
♪.あとがき
友だち:今月は、なに学んだん?
私 : え? むっちゃ、よーさん学んだで。
友だち:たとえば?
私 : そやなぁ。 「話を聴く」って、めっちゃ奥が深いなぁとか。
友だち:あぁ、「話、聴く」な。ええこと学んだやん。で、話聞くのんって、どやったらうまなんの?
私: えっ? まぁ、そのぉ~、練習するとか?
友だち:質問してんの、こっちやで。
私: あっ、そやな。まぁ~、練習ちゃうか、練習。数こなさなって、言ってたわ。
友だち:場数かぁ。なるほどな。それで、話聴いて、どーするん?
私: どーするんって。……笑うとか。
友だち:笑う?
私: ちゃうか。
友だち:まぁ、ちゃうってことはないやろうけど。そのぉ、何したいかってことやん。
私: おっ、なんか目的論チックになってきたで。
友だち:話、そらそうとしてへん?
私: ちゃうちゃう。
友だち:バレバレや。なんや、分からんのかいな。そんなときはな、「勇気づけや」って言っとけば?
私; えっ? そんなんで、エエん?
友だち:そんなん、って。あんな。勇気づけってのは、むっちゃくちゃ、懐、広いんやで。
私: ふ……、懐?
友だち:そや。それを、なに?、そんなんって。自分、全然分かってへんやん。
私: ……。
友だち:あんな、「勇気づけ」ってのは、心理面の目標(私は能力がある、人々は仲間だ)にむかうように援助することやで。そう書いてあるやろ?(39-L)
私: まぁ、たしかに書いてるけど。
友だち:そやから、あれもこれもそれも、みんなみ~んな、勇気づけでエエねん。
私: ほんまかぁ? それはちょっと、強引すぎひん?
友だち:っていうかぁ~、勇気づけの第一歩ってのが、話に耳を傾け、考えや感情や意志を理解しようとすることなんやって。(9-L)
私: ああぁ~。すると、「話を聴く」ってのは、ほんまにほんまに、勇気づけのはじまりなんやな。
友だち:まぁ、そういうことやで。
土曜日版 楽笑会 5月
楽笑会の皆さま
5月度の楽笑会だよりをお送りします。今月は、6名(女性4名、男性2名)の方が、参加してくださいました。いつも参加してくださり、ありがとうございます。毎月、みなさんとの学びを楽しみにしています。
今月の内容
♪1.前回の学び、その後のことなど、メンバーさん同士で学び合い
♪2.話の聞き方の練習 (2事例)
♪3.来月の予定
♪4.メンバーさんの感想
♪5.シェアリング(今日の学び)
♪1.前回の学び、その後のことなど、メンバーさん同士で学び合い
最初に、先月の学びについて、シェアリングしました。中でも、Mさんが先月からのことをお話してくださいました。うまくいったりいかなかったりなど、子どもさんとのいろいろなできことと、そして、その体験から学んだことをシェアしてくださいました。さらに、職場での学習会が、予想していたよりもうまくできたという、うれしいお話もしてくださいました。
そう!! うまくいったり、いかなかったりなんですよね~。私たちは、いつだってうまくいくようにと願って、行動しています。でも、いつもいつもうまくいくわけではありません。うまくいかなかったときは、考えなおして、違うやり方を試してみます。
これって、みんな同じなんですよね。なんとなく自分だけがうまくできていないと思うときってあるんですが、仲間が頑張っている様子を見たり聞いたりすると、「みんな同じなんだなぁ。一人じゃないんだな」という気持ちになれます。体験を語って、学びあうって、いいなぁと思いました。
Mさん、お話してくださって、ありがとうございます。その他のメンバーさんの学びも、今日は紹介できませんでしたが、「なるほどね~」と思いながら聞いていました。ありがとうございます。
♪2.話の聞き方の練習 (2事例)
今月は、2つの事例で学んでいきました。いずれも、ご家庭でのできごとです。1つ目の事例は、共用で使うものをめぐるきょうだい間のやりとり、2つ目の事例は、子どもさんが自分の持ち物を共用スペースに置きっぱなしにすることをめぐる親子間のやりとりでした。
1つ目の事例は、きょうだい間のやりとりです。ですから、基本は、課題の分離をすることがよさそうです。
「子どもの課題」って、なんでしょうね。ちょっと復習しておきましょうか。
「パセージ」
のテキスト13-Lには、こうあります。
『問題にどう取り組みどう解決するかの結末が主に子ども自身にふりかかって、他の人にはあまりふりかからないとき、その問題を、<子どもの課題>といいます。たとえば、学業にどう取り組んでどう解決するかの結末は、子どもの身にふりかかりますが、親の身にはそれほどふりかかりません。ですから、子どもの課題です。友だち関係も、その結末は主に子どもの身にだけふりかかりますから、子どもの課題ですし、さまざまの生活習慣、たとえば食生活とか、自分の部屋の片づけとかも考えてみると、その結末は子どもの身にだけふりかかるので、子どもの課題です。』
そして、このページには、「親の課題」について、こうあります。
『しかし、「子どもの課題に対する親の期待」は、子どもの課題ではなくて、親の課題です。親の課題は、原則的には、親は自分一人の力でそれを解決しなければなりません。親も自立しなければなりませんからね。』
「親の自立」とありますね。子どもの課題を子どもに任せることは、親の課題だと思います。でも、これって、なかなか大変なことだとも思います。子どもへの信頼、尊敬、感謝(10-L)の気持ちが、たっぷり必要です。手始めにできそうなことでいうと、5-L(勇気づけを始めよう)が、おすすめです。
みなさんは、どんなことだったらできそうですか。無理はしないで大丈夫です。頭の片隅に、ちょっとおいておくだけでもいいそうです。もしできそうなこと、やってみたいことがが見つかったら、いいですね。
ところで、課題の分離には、危険がある場合など、結末に任せることができない場合もあります。24-Lなどにも、目を通しておいてくださいね。
ふたつ目の事例では、話し手の方が、ご自分で代替案を出してくださいました。「片づけていいですかと、子どもさんに尋ねる」です。素敵な案だと思いました。
テキスト20-Lに、お願い口調が、いくつか紹介されています。例えば、疑問形(~してもらえる?)、仮定形(もし~してもらえると、とっても助かるんだけど)、開いた質問(いつごろだったらしてもらえるかな?)、選択形(~をしてもらえるかな、それとも~をしてもらえるかな?)です。
どのやり方がよい・わるいというわけではないのですが、いつも同じような表現を使っていて、なんとなくなじんでいない表現はありませんか。もしそうだったら、たまには、異なる言い方を試してみて、表現の幅を広げてみてはいかがでしょうか。同じお願いごとをするにしても、伝え方によって相手が受け入れやすかったり、そうでなかったりするかもしれません。
それから、お願いする時に忘れてはいけないのは、「子どもの断る権利を認めること(22-Lの6)」ですね。私はこのことが抜けがちになるので、心に留めておきたいと思いなおしました。
楽笑会のみなさん、どうも、ありがとうございました。
♪3.来月の予定
6月17日土曜日を予定しています。いつもどおり、14時~17時、北風さんのご自宅です。来月は、「話を聴く」練習のほか、
「パセージ」
のリーダー練習も予定しています。
「パセージ」
のテキストと(困っている)エピソードを持って、お越しください。皆さんのご参加をお待ちしています。
♪4.メンバーさんの感想
今月もありがとうございました。
長男は今週は学校に行ってます。朝はドキドキですが…
学校辞めても子供の課題とわかってはいるのですが、相変わらず要らぬ不安を抱えています。
今回お話を聞いていただいた、学校に行っていない長男の制服を見るのが嫌で声もかけずに直してしまった件、次は洗濯してもいいですか?と聞いてみます。これならできそうです。
「話しかけるな」とドアに貼られているとこれでコンタクト取らなくて済むとホッとしてしまいます。Oさんの反対で声をかけないのが長男を尊重した丁寧な対応でなく私の好みなんです。以前も声かけしたら違った反応が見られるかもしれませんよ、と言われたのですができずにいます。
来月は次男の参観日ですのでお休みさせていただきます。最後の部活参観なので行ってきます。
また7月にお願いいたします。ありがとうございました。(兵庫 Mさん
)
MさんとOさんの事例検討で、私が感想でお2人に「落ち着いていられる」と言いましたが、後から思うと、子どもさんの前に「親としてどうあるか」を一生懸命模索しておられるんだなと思いました。子どもさんを思う一心さが伝わってきました。
Mさんが、最後に「丁寧な対応をしていきたい」と言われていたことが、気づかれたことなんだなと思いました。(大阪 Yさん)
♪5.シェアリング(今日の学び)
Yさん。代替案で「お姉ちゃんに正の注目(感謝の言葉を伝える)をする」を提案してくださいましたね。おかげさまで、「適切な行動に注目する」という、大切なポイントを思いだすことができました。なにごとも「いろは」が大切ですからね。ありがとうございます。
Oさん。書き取ったエピソードを眺めた時点ですでに(みんなで話し合うまでもなく)、いろんなことに気づかれていらっしゃいました。さすがですねー。「このタイミングで気づくって、早いなぁ~」と、驚きました。毎日毎日、「お母さん業」をガンバっていらっしゃる様子も、感動的でした。
Mさん。「いまはこれが大切で、そのために、いまはこれをしています」という言葉が、印象に残っています。
「パセージ」
の考え方を軸にして、忠実に、ていねいに実践なさっているところが、素晴らしいです。失敗からもたくさん学んで、次に活かすところがMさんらしいですね。今後の展開も、すごく楽しみです。
Mさん。課題の分離、感情のコントロール、目標の一致、落ちついた行動。Mさんのできているところが、たっぷり見つかりましたね。なにより、すでにご自分で解決していらっしゃった事例でした。「もっとよいやり方はないかな?」という、自己点検に前向きな姿勢がステキです。私の代替案も気に入ってくださり、お役に立ててうれしかったです。
北風さん。いつも、素晴らしいコメントを入れてくださいます。コメントの内容はもちろんのことですが、その伝えるタイミングが絶妙です。参加された、どのメンバーさんにも、しっかり学んでもらえるようにという心遣い。いつも、心地よく感じています。
土曜日版 楽笑会 4月
楽笑会の皆さま
ゴールデンウィークもあっという間に過ぎ、新緑がまぶしい季節になってきました。みなさん、お変わりありませんか。
さて、4月度の楽笑会だよりをお送りします。今月は、8名(女性6名、男性2名)の方が、参加してくださいました。いつもご参加してくださり、ありがとうございます。毎月、みなさんとお会いできるのを楽しみにしています。
今月は、前半は、Mさんがお話してくださいました。Mさんは、ご自身のアドラー心理学の実践体験を、職場で発表するご予定があり、その下準備として、発表してくださいました。そして、後半は、1つの事例をみんなで検討していき、アドラー心理学の学びを深めていきました。
♪1.まずは、Mさんの感想をご紹介します。
昨日は本当にありがとうございました。急な話だったのに、快く受け入れてくれて、藤井さんにも、メンバーさんにも本当に感謝です。
発表を聞いてもらいたかったのは、意見が聞きたかったというより、勇気づけをして欲しかったからだったと思います。皆さんに勇気づけられて、やる気がすごく出ました。たくさん時間をとって頂き、感謝しています。
アイデアもたくさん頂きました。「できないことに注目するよりも、できることを伸ばしてあげると、自信がついて他のこともできるようになるのではないか」「算数だけではなく、漢字や地理的なことなど、もっと派生させることが出来るのではないか」「一緒にいる時にできるだけではなくて、次に会う時までに自分で何かに取り組むことができることが、勇気がある状態ではないか」「アドラー用語を使えないことにモヤモヤしているのであれば、レポートを二つに分けて書けばよいのではないか」「職場のやり方を批判するためではなく、仲間を増やすために発表すればいいのではないか」「将来その子が就職する時に、この経験がどんな風に役に立つか考えて実践すればいいのではないか」など、アイデア満載でした。是非実践に加えさせてもらいたいと思います。
理解してもらえる仲間が大切だということも改めて感じましたし、職場で真っ向から批判されているわけではないので、今の環境がやりやすい環境にいるということにも気づけました。
本当にありがとうございました。是非またこの続きを報告させて下さい。
Mさんは、日ごろから職場で、アドラー心理学や
「パセージ」
を取り入れた活動をしていらっしゃいます。そして、その良さを職場仲間にも少しずつ広めていきたい気持ちでいらっしゃいます。
その思いを実現する一つとして、自ら、勉強会を提案し、ご自身の実践体験を発表することになりました。その発表内容について、もっといろいろな角度から捉えなおしてみたいということで、楽笑会でメンバーさんと学びあいをすることになりました。
Aくん(小学生)は、人とよい関係を作ることが少々苦手で、毎日、周囲の人とケンカをしたり、危険な行動を繰りかえしていました。Mさんは、Aくんの適切な側面に注目しようとしたのですが、ことあるごとに注意しなければならない状況でした。
まず、Mさんは、Aくんと話しあいを持つところから始めていきました。社会科の取り組みを、ご紹介します。
Mさんは、歴史のある場面についての「ものづくり」を提案してみました。ただ、ものを作ることが目的なのではありません。「クラスみんなの役に立つために、Aくんに何ができるか」つまり、「彼の居場所を作ること」というテーマをかかげていました。
Aくんといっしょに、資料集をみながら、つくるもの(例えば、平安京とか、戦国武将の模型などです)を話しあっていきます。Mさんは、彼とのやり取りの中で、Aくんのやりたいこと、やりたい方法をサポートする役に徹しました。そこには、Aくんの自主性や個性を大切にし、また大きく伸ばしていきたい、という気持ちがありました。
だからといって、「なんでもok」というわけではありません。あるとき、こんなできごとがあったそうです。
Aくんは、史実とは違う模型を作ろうとしました。例えば、平安京に史実とは違う色を塗ろうとか、電線や電柱など、ないものをつけ足そうというようなことです。それまでは、Aくん主導ですすめてきました。でも、このときは、違いました。これは、歴史の学習です。Mさんは、Aくんに、冷静に、こう伝えました。「うーん、それはあかんと思う。だって、本物と違ったら歴史が変わってしまうで」と。
すると、A君は、「そっか。歴史は、変えたらあかんな。歴史変えたら、あかん」と、Mさんの声に心底納得し、自分になんども言い聞かせるようにして、Mさんの話を素直に受け止めてくれました。そして、このやりとりから、二人は、「どれだけ、本物そっくりに作れるか」という新しいテーマを見つけることもできました。
実は、以前より、MさんとAくんとの関係を見ていたある人たちから、Mさんの取組姿勢について「Aくんのいいなり(ご機嫌とり)になっていないか」と、心配する声があったそうです。でも、Mさんは、Aくんとのヨコの関係、信頼関係づくりを目指していた(時期だった)ので、意に介せず、これまでどおりサポート役で、Aくんにyesの対応をしてこられました。
だから、Aくんにとっては、Mさんの話は、驚くところがあったかもしれませんよね。でも、Aくんは、Mさんとのやりとりを通じて、たくさんのことを学んで、成長していました。
みなさん。Aくんにはどのような成長があったと思われますか。Aくんがどんなことを学んだきたか、よかったら、考えてみてくださいね。
さて、模型作りは、教科面においても、Aくんを大きく成長させてくれました。Aくんは、小数点が入った計算が苦手でした。しかし、模型作りには、その計算が必要でした。すると、敬遠がちだった算数にすら、取り組むようになっていったのです。
考えてみると、模型を作っていく過程においては、幅広い知識が求められます。例えば、計算はもちろん、動くものであれば、方角のこと、太陽や星空の動き、日本や世界の地図、風や海流の仕組み、その土地々々の風土などの知識。また、平安京を例にとれば、その漢字の書き方や読み方などの国語に関する力など。もちろん、歴史そのものについての学びも深まりますよね。
そうやって、自分の身近なところを起点にして、教科教育につなげていくと、学習というものは、実は暮らしにとても密着していることに気づかされます。こういう学び方って、理想的だと思いませんか。
♪2.次は、メンバーさんの感想をご紹介します。
みなさん、いつも、ありがとうございます。楽しく拝読しています。
Mさんのお話を聞きした後で、望ましい保育実践もクラス全体で取りくむ内容と共通するなと感じました。
それから私の気にかかることを皆さんで考えていただき、ありがとうございました。
わたしは、いろんなことに怒りの感情が起きています。
その時に怒らなかったのは、アドラーの勉強会に関われたおかげだと思います。そして皆さんが、「自分だったらどう思うか?」とか、自分も同じ場面があるとか、真剣に考えて下さいました。
私の知らない日本語の話し方(昔の)があったことに納得し、私が怒らないですむ理由が見つかって良かったです。
怒りの感情をもう少しコントロールできるようになったら、無言ではなく、言ってくれたことに感謝して「ありがとうございます・・そうですね・・・」と話せるんだと思います。
もっともっと先輩のお友達保育士のことを理解していきたいなと思いました。
又、桃太郎ワークを受けた後なので、それも良かったです。とても気持ちよく勉強させていただき、うれしかったです。
いつもありがとうございます。(大阪 Yさん)
いつもありがとうございます。先日の感想です。
「前回の事例の報告を聞いて、夫さんの小さいころの思い出を覚えておられて、プレゼントに傘を選ばれたと聞いて素敵だなぁと思いました。とても大切にされるのではないかと思いました。
そして、1例目のお話は、アドラー心理学、「出来てるところに正の注目を」と言うことをまさに実践されていて、こんな素敵な大人に出会った子どもたちは幸せだなぁと思いました。なんだかとっても嬉しくなりました。
2例目は、初めて聞き手を体験されたメンバーさんが、クライアントさんの認識反射を見られたようで、お話を聞きながらよく観察しておられたなぁと思いました。相手役の方がどんなことを大切にしておられるかと言う、ちょっとライフスタイルの分野にも踏み込んだお話で、奥が深いなぁと思いました。
リーダーの練習をさせて頂けるようで大変ありがたいです。また参加したいと思いますので、よろしくお願いいたします。(大阪 Yさん)
今月もありがとうございました。
今回初めて聞き手をさせていただいたのですが、人前に立ってというのが本当に苦手で今まで躊躇してました。
いざお聞きしてみると、Yさんが手順よくお話してくださるし、藤井さんもみなさんも要領よく質問してくださるし、私が相手を変えようとすると、北風さんが自然に修正してくださるし、私は書記してただけでしたね。
でも、北風さんが「直接言うと門が立つという考えの方もいるよね」とおっしゃった時にYさんが「あぁそういう考え方もあるのね」と言われた時の身体の感じが変わったのは、ハッキリとわかりました。まだ自分にはおばあさんとぶら下げていても、肩の力が抜けたというような自覚はないのですが実際に拝見して、これなのね~と思いました。
お話はできませんでしたが、今朝次男に対して大鬼になったまま楽笑会に参加したのですが、帰宅して食事中にちゃんと話すことができ、次男のどう考えているか、これからどうしたいかを聞けたので参加してよかったと思いました。
また来月もよろしくお願いいたします。 (兵庫 Mさん)
聴き手役のMさん、話し手のYさん、ほんとうにありがとうございます。お二人さんとも、優しげな雰囲気で、会話のテンポにハーモニー感があって、聞いていて「なんかいいなぁ~」と感じました。
Mさん、はじめて聴き手に挑戦してくださいましたね。はじめてのことにチャレンジしてくださったこと。それは大きな一歩だと思います。Mさんが手を上げてくださったことは、実は、今月の楽笑会で、私の一番うれしかったことでした。
「身体の感じが変わったのは、ハッキリとわかりました」。ハッキリ、わかったんですか。すごいです!! 私は……、見逃してしました。次からは、話し手の方が目をそらすほど、ジロジロと見ていたいと思います。
それからYさん、いつも話題を提供してくださり、ありがとうございます。「聴き上手は話し上手、話し上手は聴き上手」などといいますが、Yさんのお話の仕方、どんどん洗練されてきているように感じます。
気づいていらっしゃらないかもしれませんが、今回のエピソードは、3往復足らず。わずか、5つの文だったんですよ。でも、その中に、必要なことはすべて、含めてくださいましたね。
今月も、メンバーのみなさま、北風さん、どうもありがとうございました。また次回、お会いしましょう。
♪3.来月の予定
5月は、今週の土曜日、20日を予定しています。みんさんの参加を、お待ちしています。
土曜日版 楽笑会 3月
楽笑会のみなさま
少しずつ春めいてきましたが、いかがお過ごしでしょうか。
さて、楽笑会だよりです。3月の楽笑会には、8名の方(女性7名、男性1名)が、いらっしゃいました。常連メンバーさん、久しぶりに参加してくださったメンバーさん。たくさんの方とお会いでき、とてもうれしかったです。ありがとうございます。
さて、今月は、北風さんにワークをしていただきました。やっていただいたのは、「桃太郎ワーク」です。
実は、今回のワーク、従来のものとはやや趣を変えた「桃太郎ワーク(お芝居編)」です。
桃太郎ワーク(お芝居編)は、いま改良中とのことで、実験的な意味あいもかねて、特別に披露してくださいました。私は、従来の桃太郎ワークも体験したことがあるのですが、桃太郎ワーク(お芝居編)もとても興味深く、おもしろかったです。
さっそく、そのおもしろさをお伝えしたく、今月は、メンバーさんのご感想から紹介させていただきますね。
♪1.メンバーさんのご感想
今月もありがとうございました。桃太郎ワーク楽しかったです。
あれからイラッとした時は、おばあさん、おばあさんとぶら下げて生活しています。アドラーを学びはじめてから心は鬼でも言葉には出さないで過ごせるようになっています。でもキジでしゃべってる事が多いかなぁと思いました。課題の分離で終わってしまい、共同の目標にせずに突き放したままなんですよね。
猿、犬、お姫さまで話すのもハードル高いなぁ。
また来月もよろしくお願いいたします。(兵庫 Mさん)
今月は桃太郎ワークでしたね! 私は初めての体験だったのですが、じわじわ来てます!
あれから旦那さんと接するときは「おばあさん」になるように心掛けました。実際、おばあさん、と思うと肩こりが治るような不思議な脱力感があります。
で、楽笑会の日も「おばあさん」と思いながら帰ると、普通にただいま、おかえり、ってなりました。その後、ひと悶着あったのですが、最終的には和解しました。
私が還暦祝いに注文したお祝いは、まだ届いていませんが、「黙ってたけど、すっごいサプライズがあるんだよ~!」って、お姫様になってラインすることもできました。おうちでも食事にいくことにもなり。
あと、きじになって、「みんなにお祝いしてもらえて、よかったね」とも言えました。
桃太郎ワーク、すごいなあ!
娘と接するときも、「そうじゃのう」「しかたないのお」と思うとふっと肩の力が抜けるような・・・
昨日娘が「二重瞼に整形したい」とか言いだしまして・・・。最終的には「仕方ないのお」ということになり。
だいぶ、使えそうです。
日常使いしていきたいと思います。皆さん、離婚の危機は抜けました。お騒がせしてすみませんでした。
ほんと、行ってよかったです。北風さん、藤井さん、皆さんありがとう!!
また来月お会いしましょう。ありがとうございました。(大阪 Oさん)
今回は、桃太郎ワークでした。以前、体験した桃太郎ワークとは違って、すごく面白くてゲラゲラ笑ってしまいました。この対応の仕方だと選択肢が広がるなぁと思いました。
それから前回の事例の、その後のお話が聞けてとてもよかったです。
今回、私か特に学んだことは、リーダーさんが、みんなと一緒になってげらげらと笑われたり、驚いたりされた事でした。
これが「相手の目で見、相手の耳で聴き、相手の心で感じる」と言うことなのだなぁと、勉強になりました。
ありがとうございました。(大阪 Yさん)
「桃太郎ワーク」がとても良かったです。
今までは、誰かとの関係でひっかかることがあったとしても、振り返ってから自分の感情や、相手の思いや立場を考えていましたが、その時に相手が「桃太郎」と思っておばあさんになって(私の場合)向き合うことで、相手の言葉や自分の感情にふりまわされず最善の、相手を思う自分が出せる事ができるんだと思えました。
考えだして下さった北風さんに感謝です。
参加された皆さんの選んだ「・・・・・・・」に思いがこもっていて深くて温かくて心にしみました。ありがとうございました。
その後家族とやりとりをするとき、以前よりはっきり、「ありがとう」や「ごめんなさい」が言えるな・・が実感です。
これからの実践が楽しみです。(大阪 Yさん)
ワーク楽しかったです。私にできるかなあ、、ちょっとニガテだなあ、、と思いましたが、チャレンジできました。
がっかり(>_<)、な出来事に、いろんな気持ちで寄り添う仲間を、私が私の中に呼んでくるような面白さを感じました。みなさんありがとうございました。(兵庫 Iさん)
いかがでしょうか。ワークの様子が、伝わりましたでしょうか。みなさんの感想を見ていると、なんだか、とっても楽しそう。盛り上がってますね。コツをつかんだ方もいらっしゃるようです。
♪2.「桃太郎ワーク(お芝居編)」
ワークでは、桃太郎のお話とご自分のエピソードを使います。桃太郎のお話には、犬、猿、キジやおじいさん、おばあさんなど、たくさんの役がでてきますよね。そこで、エピソードの自分のセリフを1つ選んで、このいろいろな登場人物になりきって別のセリフに置きかえていきます。
登場人物には、それぞれ、特徴というかイメージがありますよね。例えば、おじいさんは無口そうだとか、おばあさんは優しそうだとか。ですから、それぞれの役から出てくるセリフは、みんな違っています。違ってはいるけれど、みんな桃太郎の大切な仲間です。だから、それぞれのやり方で解決しようとしてくれます。
これらのセリフは、エピソードで実際にメンバーさんがとった行動、セリフとは違っていて、とっても個性的なものです。メンバーさんには、それぞれの役のセリフを考え出したあと、どのセリフ(代替案)がもっとも桃太郎(相手役)を勇気づけるかという視点で、選んでいただきます。
ときには、2つの役のセリフをミックスした代替案を選ばれることもあります。自分のテイストとは違う代替案に、メンバーさんは、びっくりされたり、難色を示されたり、笑いだされたり……。
みなさん、楽笑会の仲間といっしょに考えながら、新しい代替案を選んでくださいました。こんなふうに考えていくと、たくさんの代替案を出すことができていいなぁと思いました。それから、これらの代替案は、メンバーさんご自身が考えて出してくださったものです。そこも、「桃太郎ワーク(お芝居編)」のよさだと思います。
北風さん、メンバーのみなさま、どうもありがとうございました。
♪3.来月の予定
4月15日(14時~17時)、北風さんのご自宅で行います。ぜひおいでください。お待ちしています。
土曜日版 楽笑会 2月
楽笑会の皆さま
2月の楽笑会には、8名(女性7名、男性1名)の方が来てくださいました。今月は、1つの事例を検討していきました。いつものように、話し手と聴き手にわかれて、Aさんのお話を聴かせていただきました。
♪1.どこにあるかな?
さて、話の聴き方の手順の1つに、事例提供者とその相手役の「適切な行動」や「適切な側面」を探すというのがあります。そこで、まずは、この適切な行動、側面をとりあげてみたいと思います。そして、Aさんの実践が
「パセージ」
のテキストのどのあたりに書かれているのかを探してみたいと思います。
・頼まれたことを、明るく行う
16-Lの2. 言葉ではっきり頼まれてから手伝う
「なにかお手伝いできることはありますか?」と尋ねてみるのもいいでしょう。そうして、子どもが「手伝って」と言えば、手伝ってあげますし、なにも言わないか、あるいは「手伝わなくてもいい」と言えば、子どもにまかせます。
・断られたあと、いったん部屋を出て、下の階に降りて気分を落ちつかせた
22-Lの6. 子どもの断る権利を認めること
子どもには親の頼みを断る権利があります。どうしても聞き入れてもらえないなら、子どもの断る権利を認めましょう。
4-Lの2. 不適切な行動に注目を与えない
そのためには、マイナスの感情がなくなる工夫をしなければなりません。さしあたっては、その場を離れて気分を落ち着かせてはどうでしょうか。
・終始、冷静でいる
15-Lの2.冷静に話し合おう
あなたが感情的になっていても、子どもが感情的になっていても、子どもを勇気づけることはできません。そういうときには、両方の感情がおさまるまで、話し合うのを先へのばしましょう。両方が落ち着いてから、ゆっくりと話し合えばいいのです。
・意見を言える雰囲気が家族の中にある
10-Lの4. 王様もやめよう、奴隷もやめよう
相互に尊敬しあい、信頼しあい、王様でもなく奴隷でもない平等で対等の仲間として、しかもお互いの違いを認めあいながら、協力しあって生きていくのが、アドラー心理学が提唱する新しい親子関係なのです。
・「ずっと仲間でいよう」とする気持ち
36-L 子どもの味方でいる
どんなときでも子どもの味方でいる決心をしましょう。特に、子どもが学校や世間から責められているときに、味方でいる決心をしてあげてください。
♪2.代替案は、どうでしょう
メンバーさんは、代替案を3つ、提案してくださいました。Aさんは、そのすべてを気に入ってくださいました。これら代替案も、テキストのどの部分にあるのか、みておきたいと思います。
・「今日は、どうしますか」
9-L 子どもの話を聴く
勇気づけの第一歩は、子どもの話に耳を傾け、子どもの考えや感情や意志を理解しようとすることです。
11-Lの5. 開いた質問を使う
また、「どういうことがあった?」「どう考えた?」「どう感じた?」「どうしようと思う?」というような開いた質問を続けて使うと、子どもを援助する効果が大きいことがあります。
・何もしない
24-Lの2. 目標が一致できない場合には援助できないのか
目標が一致しないと、共同の課題は作れません。あなたは子どもを手伝うことができず、子どもは子どもの課題を自力で解決しなければなりません。しかし、そのことから子どもは、自立するでしょうし、自分には能力があると感じるかもしれません。さらには、手を出さないでいてくれるあなたのことを「味方だ」と感じるかもしれません。共同の課題にしないことが、かえって子どもを勇気づけることになるのです。
・「明日は、どうしますか」
15-Lの3. 子ども自身に考えてもらおう
子供の人生について、できるだけ子ども自身が考えて決めていってほしいと思われませんか? だって、それが「自立する」ということですから。(略)
子どもが自分で考えることが難しいようなときでも、ゆっくりと子どもの話を聴いてあげると、子どもはさまざまのことに気がついて、自分で決めることができるようになるかもしれません。
こうやってエピソードとテキストを関連づけてみると、Aさんが、
「パセージ」
で学んだ知恵を、ふんだんに実践されていることがわかります。事例とテキストを眺めることで、たくさんの復習ができました。
みなさんが印象に残ったページは、どこでしょうか。またぜひ、教えて下さいね。
♪3.来月の予定
来月の楽笑会(土曜日版)は、3月18日を予定しています。来月は、北風さんにワークをお願いしています。ワークを通じて、アドラー心理学を深めましょう。時間場所は、いつも通り(14時~17時、北風さんのご自宅)です。どうぞお楽しみに。
♪4.メンバーさんの感想
事例を聴いていただきありがとうございました。
自分の対応に行き詰まっていたのと、これから先のことが、どうしても不安だったので安心することができました。大丈夫!未来の選択肢はいろいろあるんだと思いました。
メンバーのみなさんの笑顔を思い出しながら、落ち着いて、代替案や対応を試しています。
子どもが大きくなるにつれて、悩みが深くて辛さが増してると思っていたけれど、一番悩んでいるのは子どもで、私が不適切な行動と思いすぎて、ほんとは失敗して悩んで困っているんだと思います。参加したことで、視野が広がり客観的に自分のことをみることができました。
ありがとうございました。(Aさん)
今月もありがとうございました。
今回の事例はこの5年間継続中、おそらく子どもが家にいる限り今後も続きそうな事例でした。まさに今夜も「明日は朝起こした方がいいですか?」と尋ね、「お願いします」と言われてほっとしたところです。
ずっとうまくいかなかった時は私の気持ちもまだ落ち着いていたのですが、うまくいきはじめて続かなかったとき、余計に落ち込みますね。どうするかは子どもが決めることなので私がヤキモキする必要はないし、人には「大丈夫でしたよ~」って言えるのに。
素敵な力を持ったお子様なので、「ほんとに大丈夫ですよ~」って心から思います。お母さんもお子様を信じておられるのが本当によくわかりました。自分はもやもやしながらも、ほんとに素敵な親子さんのお話に、私もこの関係を作れるようになりたいなと思いました。
また来月もよろしくお願いいたします。ありがとうございました。(兵庫 Mさん)
「今回は、お一人の方の事例を、丁寧に時間をかけて聞いて行きました。
困っておられることの経験者がナント、4人も居る!!ということで心強いですね。
私もそのうちの一人でしたが、その時は、いろんなアドバイスを頂いても「そんな先の事より今を何とかしたい!!」の気持ちの方が強かったのですが、Aさんは、とても落ち着いて対応されていて、子どもさんとの関係もいい感じで素敵だなあと思いました。
今にして思えば、人生70年か80年のうちのたった数年の事。いくらでも取り返しは、つくよねと思えます。子どもにとっても私にとっても、あの時間は必要な時間だったのだと今では思えます。
色んなことを学ばれて、代替案3つ、そして先の事も聞かれ、少し安心されたようで良かったです。
応援しています!!(大阪 Yさん)
土曜日版 楽笑会 1月
楽笑会の皆さま
寒い日が続いていますが、お変わりありませんか。楽笑会土曜日版、1月のご報告です。
今月も、話し手、聴き手で一組になり、「話を聴く」練習をしました。エピソードを2ついただきましたが、どちらのエピソードも夫婦間の会話でした。
♪1.3つのポイント
みなさんは、良かれと考えてしている(した)ことなのに、相手から予想しなかったような反応がかえってきて、驚いたり感情的になったりしたことはありませんか。このようなとき、私たちは、どんなふうに点検していくことができるでしょうか。
次のような話の聞き方をおすすめしています。ポイントが、3つあります。
①「相手の適切な行動」を探す
②「私が相手に学んでほしいこと」を考える
③「どうすれば、それを相手に学んでもらうことができるか」を考えて、実践する
まずは、相手の「適切な行動」、「適切な側面」や「よい意図」を見つけたいです。できそうなら、自分自身についても、同じように見つけられるといいですね。うまくいかなかった事例かもしれませんが、そうであっても、自分自身にはきっと「よい意図」があったはずです。そのような自分自身の適切な側面を見つけることができるようになれば、相手の適切な側面を見つけることも上手になると思います。
次に、「私が相手に学んでほしいこと」を考えたいです。ただし、相手が大人の場合は、「学んでほしいこと」だと、なんとなく競合的に響きがちですね。このようなときは、「私が相手に伝えたいこと」とか「相手に分かってもらいたいこと」などと、考えてみるとよいそうです。今月のエピソードは、どちらも相手役が大人でしたので、質問を置きかえてすすめていきました。
最後に、「どうすれば、それを相手に学んでもらうことができるか」、あるいは「どうすれば、それを相手に伝えることができるか」を考え、代わりの、かつ実行できそうな案を検討します。
もちろん、この3つのポイントの他にも、適宜、メンバーさんから質問をしていただいたり、ロールプレイングをしたり、話し手の方を勇気づけたりすることもありえます。これらは、そのときの展開によって、さまざまです。
♪2.ロールプレイング
さて、私の事例では、相手に伝えたいことは、「ムダは、やめよう」でした。私は、この「ムダは、やめよう」という思いは、相手に伝わっていると思っています。ところが、聴き手の方は、「どうかな」ということで、ロープレを提案してくださいました。
ロープレをして相手の立場でこのエピソードを体験してみると、やめてほしい行動(部屋のぬくもりが逃げるから、ドアを開けっ放しにしないでほしい)は伝わっているかもしれないが、「ムダは、やめよう」という思いまでは、届いていないように思えてきました。
では、「ムダは、やめよう」という思いを相手に伝えるために、私にはどのような工夫ができるでしょうか。
「話を聴いてみる」を提案してくださいました。気になる(する)ポイントは、人それぞれです。それを知るためには、開いた質問を使うと便利です。相手がどんなことを考え、そうしているのかを尋ねてみたいですね。きっと、相手には相手なりの「よい意図」があることでしょう。
これとは別に、開けっ放しのドアを気にしているのは私(だけ)ということで、「自力解決」を、選択肢のひとつとして提案してくださいました。課題の分離ですね。
「パセージ」
のテキスト
13-L
には、
「問題にどう取り組みどう解決するかの結末が親だけにふりかかるとき、その問題を<親の課題>といいます」
とあります。
そのメンバーさんのお話によると、電化製品の置き場所(片づける場所)について「それは、自分の好みにすぎないと思うから」と、自力解決(自分で片づける)を選んで、問題を解決している方もいらっしゃいました。
♪3.お家で実践
さて、今月は、もうひとつ、事例を取りあげました。話し手のメンバーさんは、お家に戻られてさっそく、楽笑会で学ばれたことを実践してくださいました。そして、そのときの様子を、感想文で送ってきてくださいました。どうもありがとうございます。
素敵な体験をなさったようです。お一人の学びが、みんなの豊かな学びへとつながっていきますね。
北風さん、その他のメンバーさんも、どうもありがとうございました。聴き手にチャレンジしてくださったメンバーさんはもちろん、率先して書き手(白板にエピソードを書きとる)をつとめてくださったメンバーさんもいらっしゃいました。これからも、みんなでいっしょに学んでいきましょう。
♪4.来月の予定
2月の楽笑会(土曜日版)は、2月18日です。北風さんのご自宅で行います。時間は、14時~17時です。みなさまとお会いできるのを、楽しみにしています。
♪5.メンバーさんのご感想
先月に引き続き、聞き手の練習をさせて頂きました。
最初の聞き手は、マニュアルがないので、リーダーさんにお伺いしながら進めていきました。聞き手の練習をするなら、先月の復習をしてくるべきだったと反省です。
また、色々とお話をお伺いする前に「話し手さんがそう言われた目的は?」と直球ストライクを投げてしまい、リーダーさんから「私も聴きたいところではあるけれど、いきなりではキツイよ。」多分そうおっしゃったような・・・・申し訳ありませんでした。
事例では「相手が、なんであんないい方をしたのか?」と言うことを何度もおっしゃったので、ロールプレイをしてパートナーさんを感じて頂くのもいいかなと思って、ロールプレイをして頂きました。
色々とお話を伺って、普段は節約のパートナーさんが、この場面では、そうでないのには何か理由があるのではということで、パートナーさんにお話を聴くという事になりました。
ご協力くださった皆様、ありがとうございました。 (大阪 Yさん)
さて、反省です。
ふだんの私に原因がありました。夫に味の素のことを言われても、「~さんはそう思うんやね。わたしはいつも~~思ってるんよ。」と話し出したり、又、「もう少しそのことを聞かせて?」など、感情的にならず、夫の言葉を受け止めていれば、怒らなくてもよかったんだと思えました。
「夫が味の素を使うのは、夫の事として考えること」は考えてもいなかったので、皆さんに意見をもらったことで、自分と夫のことを切り離す機会をいただきました。
家族との食事への思いも夫に話せました。私が、過去に学んだ上で使わなくなったことも話すと、夫は、味の素を求めていたわけでもなく、今まで通りの食事でいいとのことでした。
皆さんのおかげで、もう一度冷静にコミュニケーション不足を補うことができ、私の心も落ち着きました。ありがとうございました。
藤井さんいつもありがとうございます。(大阪 Yさん)
先日の楽笑会、ありがとうございました。
前回、どこにでもありそうなシェアから、大体が相手の不適切な言動に着目して自分の感情が過度に刺激されていることに気づけました。
あれからも、似た場面は日常生活に頻繁にあり、相手の適切な面を探すように気を向けたら、言わなくてもいい一言を控えられるように! うまく行かないこともありますが、これもチャレンジ、トレーニングだと思います。
月1回でも楽笑会で自分を振り返る時間、本当に助かります!
また次回、よろしくお願いします(^_^) (大阪 Oさん)